ヨーロッパのバルカン半島北東部,黒海に面する国。政体は共和政で,元首は大統領。首都ブカレスト。中央部をカルパティア山脈(トランシルバニア山脈をふくむ)が半円状に走り,その西部は高原地帯,南部はドナウ川流域の平原。石油・天然ガス・石炭・鉄などゆたかな資源を利用して,重化学工業が発達。麦類・トウモロコシ・テンサイ・ワインなどを産し,牧畜もさかん。1861年にオスマン帝国の支配下でワラキア公国とモルドバ公国が合併,ロシア=トルコ戦争後,独立がみとめられ,1881年にルーマニア王国が成立した。1947年王政を廃止,人民共和国を宣言。2007年,EU(ヨーロッパ連合)加盟。面積:23.8万km2,人口:2149万。
〔国名の由来〕
「ローマ人の国」の意味。2世紀ローマ帝国の属領で,ローマ人が移住した。
〔国旗の由来〕
青は青空,黄は国土の豊かさ,赤は人々の勇気を表す。1989年,独裁者チャウシェスクをたおし社会主義色が濃厚な紋章を切りとった。
コーチ
1989年末に民衆が蜂起して独裁政権をたおし,民主化を開始したが,市場経済への移行は混乱がつづいている。