(1)18世紀末から19世紀にかけて,古典主義・合理主義に対する反動としてヨーロッパ各地におこった文学および芸術上の運動。ロマン派。ロマン主義はそれまでの古典主義や合理主義に対抗しておこったもので,人間の個性や自我の解放を重んじ,夢や想像・理想の世界をもとめて自由に表現することを主張した。文学ではバイロン・ユゴー,美術ではドラクロア・ゴヤ,音楽ではシューベルト・ショパンなどが代表。
(2)わが国では,浪漫主義の訳語があてられ,明治20年代(1887〜1896)に文芸雑誌『文学界』の運動としておこり,のち『明星』『スバル』などを中心とする文学運動に発展した。