年によって日にちがかわる秋分の日
2025
太陽 が秋 分点 を通 る日
秋分の日は、祖先を敬い、亡くなった人たちに思いをはせる日です。日にちは固定されておらず、天文学的に決まる「秋分日」とすることが法律で定められています。その決め方は太陽の動きが関係しています。
地球は1日にほぼ1回転(自転)しながら、太陽のまわりを約1年で1周(公転)しています。このとき、太陽が1年をかけて、見かけ上動く通り道が「黄道」です。黄道と、地球の赤道をのばした空想上の線「天の赤道」が交わる点の一つが「秋分点」。太陽が秋分点を通る時刻をふくむ日が秋分日です。
カレンダーと公転 のずれ
秋分の日が年によってちがうのは、カレンダーの日付は同じでも、毎年の地球の位置が変わるからです。1年は、実は約365.24日、つまり365日と約6時間あります。1年を365日とすると、ある日時の地球は、1年前の同じ日より約6時間手前の位置にいます。同じように、太陽が秋分点を通る時刻は毎年約6時間ずつおそくなるわけです。
例えば、2020年に太陽が秋分点を通った時刻は9月22日午後10時31分でした。21年は約6時間おくれて9月23日午前4時21分。22年は、さらに約6時間おくれて9月23日午前10時4分でした。
このままだと秋分の日はどんどんおそくなっていくように思えますが、そうではありません。およそ4年に1度、2月を1日増やす「うるう年」がやってくるからです。
うるう年だった24年に太陽が秋分点を通ったのは、9月22日午後9時44分で、20年と近い時刻にもどりました。それでもずれは残ります。このずれをあらためるため、うるう年には「西暦が100で割り切れる年は、うるう年としない」「400で割り切れる年は、うるう年とする」といったルールもあります。
(朝日小学生新聞2025年9月22日付)
取材・文/正木皓二郎(朝日小学生新聞)









