左から小林鷹之氏、茂木敏充氏、林芳正氏、高市早苗氏、小泉進次郎氏=9月22日、東京・永田町(写真:©朝日新聞社)
党員・党友の動向がカギ
辞任を表明した石破茂首相(自由民主党総裁)の後任を決める総裁選挙が9月22日、告示された。衆議院、参議院ともに与党の議席が過半数を下回る中、野党との連携のあり方や物価高対策などが焦点となる。投開票は10月4日だ。立候補したのは届け出順に、小林鷹之氏、茂木敏充氏、林芳正氏、高市早苗氏、小泉進次郎氏。5人とも2024年、岸田文雄前首相の後任を決める総裁選に出馬した。選挙戦は前回も上位に入り、世論調査で高い支持を得る高市氏と小泉氏の2人を軸に展開されそうだ。
総裁選は、衆議院と参議院の議長を除く党所属の国会議員による投票と、全国に約91万人いる党員・党友による「地方票」を含む「フルスペック型(党員参加型)」で行われる。任期中の首相の辞任にともなう臨時総裁選としては初めてで、党員・党友の動向がカギを握る。
「国会議員票」は1人1票で今回は295票。1回目の投票は、地方票も同じ合計295票となるよう候補者に比例配分する。1回目で過半数を得た候補が総裁に決まるが、過半数を獲得する候補がいなければ上位2人の決選投票となる。国会議員票と、各都道府県に1票ずつ割り振られた計47票で争われ、得票数が多かった候補者が総裁に選ばれる仕組みだ。
外国人政策が大きな論点に
22日に開かれた所見発表演説会では、外国人政策が大きな論点の一つとなることが浮き彫りとなった。各候補者は、ルールを守らない外国人の増加で国民の不安が高まっていると指摘。外国人の受け入れ規制強化など、外国人政策を厳しくするべきだとの主張が相次いだ。選挙期間中は演説会や政策討論会が予定されていて、各候補者はそれぞれの政策を訴えていく。
(朝日中高生新聞2025年9月28日号)