自己肯定感を高めるには、写真をかざるのがいい! 親野先生流「ほめ写」

自己肯定感を高めるには、写真をかざるのがいい! 親野先生流「ほめ写」

本サイトの連載「子どもが伸びる親力」で、いつも的確な子育てアドバイスをしてくれている親野智可等先生が中心メンバーとなり、子どもの自己肯定感を高める新しい子育て習慣を発信する、「ほめ写プロジェクト」をスタートしました。「ほめ写」とは、いったいどんな子育て習慣なのでしょうか? 発表会に参加してわかったその内容をリポートします。

子どもの成長を左右する「自己肯定感」

親野先生は、長年にわたって小学校の教師を務めた経験から、自己肯定感の有無が子どもの成長を決定づけるということに気づきました。自己肯定感とは、自分の可能性を信じて肯定的に自己を認識すること。

自己肯定感のある子は、何事にも積極的にチャレンジし、壁に当たったとしても「自分にはできるはずだ」と思えるので努力が続けられ、その壁を乗り越えられます。「親や学校の先生が優先すべきは、子どもが自己肯定感を持てるようにしてあげること」と親野先生は言います。

自己肯定感を高めるには、ほめることが大きく影響します。子どもが努力していたり、何かを達成したりした瞬間に、すかさずほめるようにするのです。しかし、これだけでは条件的なほめかたになってしまい、何か達成しないとほめられないと思ってしまいます。そのため、同時に「いっしょにいるだけで幸せ」とか「生まれてきてくれてありがとう」というように無条件にほめることも大事になってきます。親にこう言われることで子どもは安心し、自己肯定感を高めることにつながります。


写真を使ってほめる

子どもをほめる方法は、いろいろです。このたび親野先生たちが提案するのが、家の中に写真を飾ってほめる、「ほめ写」です。これは、親野先生がこれまでに多くの子どもたちと接してきたなかで、自己肯定感の高い子どもの家庭には写真プリントが貼られていることが多いという体験に基づいています。

写真の内容は、習い事や勉強、お手伝いに取り組むようすや目的を成し遂げた姿です。写真を飾ることで、子どもは親が自分のことを気に留めていることに気づくでしょう。また、写真は親子の対話のきっかけになり、対話する中で愛情を伝えることもできます。そして、子どもは写真で自分が頑張る姿を客観的に見て、「自分はできる。頑張れる」という思いを強くしていきます。

家族みんなで仲よくいっしょに写っている写真も効果的です。そうした写真を見ているうちに「わたしは家族に愛されている。わたしも家族が大好きだ」と、親や家族の愛情を実感できるようになります。

「ほめ写」は、自分自身への満足感に効果あり

「ほめ写」が子どもの自己肯定感を高めることに有効かどうかを実証するため、普段写真を飾っていない32組の親子に、「ほめ写」ワークを約3週間にわたり実施してもらいました。その結果、子どもの自己肯定感に関する意識が全般的に向上したという結果が出ています。特に「自分自身への満足」に大きな変化が見られました。


さらに、「ほめ写」を3週間体験した子どもと、「ほめ写」を体験していない子どもに、自分の写真、家族との写真、関連性のない写真を見せたとき、脳活動にどのような違いが見られるか測定を行ないました。こちらも「ほめ写」を体験し自己肯定感が高まったと答えた子どもは、写真を見たときに「心地良い」と感じる脳の部位である腹内側前頭前野に活性化がされていることが確認できました。

さっそく、「ほめ写」を実践してみましょう

自己肯定感を高める「ほめ写」の方法はとても簡単で、たった3つのステップで実践できます。

①撮る

子どもが何かに頑張っている姿や何かを達成したなどの特別なシーンを写真に撮る。何気ない日常の一コマや家族といっしょに写っている姿も写真に収めます。

②飾る

写真は子どもの目線の高さで、生活の導線上に飾ります。特に重要と思う写真は、A4程度に大きくプリントするのが効果的。

③ほめる

飾った写真を見ながら、「このときは頑張ったね」「よくできたね」と努力や成果をほめるだけでなく、「生まれてきてくれてありがとう」「見ているだけで幸せな気持ちだよ」と子どもの存在そのものを肯定します。

自己肯定感を高めるにはほめるのがいい。わかってはいても、忙しい毎日でつい忘れがちですよね。子どもの写真を撮るのは親にとっても楽しいことだし、その写真を家の中に貼っておくだけで子どもの自己肯定感につながるのなら、こんなにいいことはない。ぜひみなさんも試してみてください!

学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと)
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