子どもの創造力がふくらむプログラミング 「マインクラフトワークショップ」

子ども向けプログラミングワークショプは、いつも満員

取材した日に参加していたのは、小学1年生から6年生までの10人の子どもたち。保護者は周りで見学していました（途中の離席は自由）。

会場はオープンスペースのため、興味深そうにのぞいていく方がたくさんいました。その場で次回の参加申し込みをした方も。すでに10回以上も開催されているこのワークショップですが、現在も募集告知を行うと定員を軽く超える応募がすぐに寄せられます。保護者の方のプログラミング学習への関心度は、やはり相当に高いようです。

大人気ゲーム「マインクラフト」を題材にしたツールで学習

ワークショップは、「Hour of Code Minecraft」というWeb上の学習ツールを使用して行われます。端末はパソコンではなくタブレット。キーボードやマウスに慣れていない子どもでも参加できるようにタブレットを使っているんだそうです。

「Hour of Code」とは、アメリカの「Code.org」という団体が推進するプログラミング学習イベントのことで、無料で利用できる学習ツールも提供されています。「Minecraft」（マインクラフト）のほうはご存じの方も多いかもしれません。全世界で1億本という驚異的な販売本数を達成した子どもたちに大人気のゲームです。

「Hour of Code Minecraft」はマインクラフトそのものではなく、マインクラフトのキャラクターを題材にプログラミングを学習するツール。「前に進む」「右に曲がる」「置く」といった動作を示す「ブロック」を組み合わせてキャラクターを操作し、全部で14面あるステージをクリアしていきます。

休憩時間も忘れて熱中する子どもたちに驚き

驚くべきは子どもたちの熱中度。この日のワークショップが特別なのかと思って運営責任者の佐久さん（学研プラス・PCチーム）に聞いたところ、「途中で飽きてしまった子どもは、これまで10回以上開催してきた中でほとんどいません」とのこと。「休憩時間を15分用意しているのですが、休憩しようといってもしてくれないんです」。

今回のワークショップでは、小学1年生から6年生の子どもたちがいっしょになって学習していましたが、とくに学習が遅れてしまった子どももいませんでした。休憩後は、「FOR」（繰り返し）と「IF」（分岐）というプログラミングの学習に入り、それなりに高度な内容のはずですが、問題なく使いこなす子どもばかり。

これは、サポート役の講師が子ども3人から4人に1人の割合で学習をヘルプしているのも理由です。子どもがつまずいたときには、すかさず講師がフォローしてくれる授業体制になっていました。ただし、答えをそのまま教えることはしません。

プログラミング学習は国の方針として、論理的思考力や創造力を育むことに力点が置かれていて、子どもに答えを教えることは、それを阻害することにつながりかねないからです。自身で考え、問題を解決する方法を創造的に見つけ出すことも、プログラミング学習を通じて子どもたちに身につけてほしいスキルなのです。

プログラミングは未来を生きる子どもたちの基礎スキル

たった2時間のワークショップで、プログラミングがバリバリできるようになるわけではもちろんありませんが、プログラミングを好きになって、もう少し学びたいと思うきかっけにはなってくれるはずです。

IT化や人工知能などの発展で、社会は今後はさらなる変化を遂げるでしょう。そのとき、プログラミングスキルが、子どもの選択肢を増やす一端をになってくれる可能性はおおいにあります。ワークショップは定期的に開催されていますので、興味のある方はぜひ体験してみてください。

学研プログラミングワークショップ開催情報
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