運動会で活躍できるかも!?子どもの体力アップにピッタリの簡単レシピ3選
子どもの体の発達には、バランスのとれた食事が欠かせません。でも、どんなものを積極的に食べさせたらいいのかわからない……そんなパパママは多いのではないでしょうか。そこで今回は、女性のヘルシーライフを応援するWEBメディア『FYTTE』でもおなじみの管理栄養士の中井エリカさんに、子どもの成長に欠かせない栄養素について詳しく教えてもらいました。目的別のおすすめレシピもご紹介します。
Tom Wang/shutterstock.com
子どもの成長に欠かせない3つの栄養素
まずは、子どもの体の成長に必要な栄養素について教えてください。
「いろいろな食材をバランスよく食べることは大前提として、なかでも特に意識してほしいのが、成長期の体を作るために欠かせない『タンパク質』、骨を作るために必要な『カルシウム』、そしてカルシウムの吸収を助ける『ビタミンD』です。この3つの栄養素がとても大切です」(中井さん)
ビタミンにはたくさんの種類がありますが、なぜビタミンDが重要なのでしょうか?
「ビタミンDは、強い骨や健康な体を作るために必要な栄養素として知られており、カルシウムと一緒に摂ることで、カルシウムを体内に取り込むことをサポートします。日光を浴びることで体内に生成されますが、それだけでは不十分。ビタミンDの摂取が少ないと、骨が細く脆くなってしまうのです。ぜひ食事からもしっかり補給してほしいです」(中井さん)
なお、それぞれの栄養素が多く含まれる食材は次の通りです。
タンパク質:鶏ささみ、いくら、卵黄、きな粉、パルメザンチーズなど
カルシウム:牛乳・ヨーグルト・チーズ・小松菜・ひじき・ししゃも・厚揚げなど
ビタミンD:鮭、マグロ、サバ、キノコ類など
かけっこで速く走りたい!「瞬発力を高める」レシピ
ここからは、目的別におすすめレシピをご紹介していきます。まずは、かけっこで少しでも速く走りたい! という子どもに向けて、積極的に取り入れたいのはどんな栄養素でしょうか?
「瞬発力には筋力が大切です。筋肉を作るためにはタンパク質が欠かせません。それから、タンパク質の吸収を高めるビタミンB6も意識して摂ることをおすすめします。
タンパク質は、肉・魚・卵・大豆製品・乳製品などさまざまな食材に含まれているので、そこまで意識しなくても摂取できる栄養素でしょう。一方ビタミンB6は、かつおやマグロ、豚ひれ肉、さつまいもなどが代表的な食材です」(中井さん)
タンパク質&ビタミンB6が豊富!「鶏とさつまいものバターじょうゆ煮」
【材料】(2〜3人分)
鶏もも肉 1枚
さつまいも 1本(300g)
塩 少々
水 300ml
バター 10g
砂糖 大さじ1と1/2
しょうゆ 大さじ2
小ねぎ(小口切り) 適量
白いりごま 適量
【作り方】
(1)鶏肉はひと口大に切り、塩をふる。さつまいもは皮つきのまま乱切りにして水にさらす。
(2)鍋にバターを溶かし、中火で鶏肉を2〜3分炒める。水気を切ったさつまいもを加え、全体に油をからめるようにしてさっと炒める。
(3)水と砂糖を加えてふたをして、弱めの中火で10分煮る。
(4)ふたをとりしょうゆを加え、強めの中火にして煮詰めていく。仕上げに小ねぎと白いりごまを散らす。
レシピ参照:FYTTE
中距離走でもバテない!「持久力をアップさせる」レシピ
続いては、リレーや中距離走、マラソン大会などでバテないように、持久力をアップさせるのに最適な栄養素を教えてください。
「エネルギー源となる栄養素が大切なので、糖質、そして糖質の代謝に関わるビタミンB1を積極的に摂ると良いでしょう。
糖質は、お米やパンなど穀物類に多く含まれます。いわゆる主食ですね。ビタミンB1が豊富な食材の代表選手は、豚肉です。その他、大豆、ホウレンソウ、ナッツなどにも多く含まれます。ぬか漬けもおすすめです」(中井さん)
糖質&ビタミンB1を摂るなら!「ふわふわ卵の納豆チャーハン」
【材料】2人分
ごはん 2膳分
卵 2個
納豆 2パック
みそ 大さじ2
長ねぎ 1本
サラダ油 小さじ4
小ねぎ(小口切り) 適量
【つくり方】
下準備
・納豆は添付のたれとみそを加えてよく混ぜる。
・卵は割りほぐしておく。
・長ねぎはみじん切りにする。
(1) フライパンにサラダ油小さじ2をひき、中火で割りほぐした卵を炒める。半熟状になったらいったんとりだす。
(2) フライパンを拭き、再びサラダ油小さじ2をひく。みそを混ぜた納豆を1分炒め、ごはんを加える。
(3) ごはんがほぐれたら卵と長ねぎを加えてかるく炒めて皿に盛る。
(4) 小ねぎを散らしてできあがり
レシピ参照:FYTTE
毎日の疲れをしっかり回復させる!「疲労回復」レシピ
運動会前の練習や部活動など、毎日のハードな運動にも負けないような疲労回復におすすめの栄養素は何でしょうか?
「ビタミンB1と硫化アリルですね。硫化アリルとは、玉ねぎやにんにく、ニラなど、いわゆるスタミナに良いと言われる食材に多く含まれます。それから、レモンや梅干しなど酸味があるものにはクエン酸が含まれていて、こちらも疲労回復をサポートしてくれる栄養素です」(中井さん)
ビタミンB1&硫化アリルの最強コンボ「スタミナ丼の素」
【材料】(2~3人分)
豚もも肉薄切り(バラ・小間切れなどでも可) 250g
長ねぎ 1本
片栗粉 大さじ1
◎ペースト状の中華スープの素 小さじ2
◎みりん 小さじ2
◎おろしニンニク 小さじ1
◎おろししょうが 小さじ1
ごま油 適量
【作り方】
(1)豚の薄切り肉は食べやすい大きさに切り、片栗粉をまぶす。長ねぎは斜め薄切りにする。
(2)◎の調味料はすべて混ぜ合わせておく。
(3)フライパンにごま油を熱し、豚肉を広げ入れて炒める。半分程度火が通ったら長ねぎも加えて炒める。
(4)肉に火が通ったら(2)を加え、全体にからめてでき上がり。そのままおかずとしてはもちろん、ご飯にオンして、卵黄を乗せてもおいしい!
レシピ参照:FYTTE
栄養バランスは1週間単位で見ればOK!ポイントは「食材の色」
ここまで、さまざまな切り口で子どもの体力アップに関する栄養素と食材をお伝えしてきましたが、「今日は野菜が足りないかも」「肉ばっかりのメニューになってしまった」なんて日もありますよね。やはり、栄養バランスは毎食しっかり考えないといけないのでしょうか?
「いえいえ、一食でバランスよく栄養を摂るのはすごく大変なので、できれば3日、長くて1週間単位で、いろいろな食材が摂れていれば問題ありませんよ。どの食材に何の栄養素が入っているか、覚えるのも難しいと思うので、気にしてほしいのは『色』です。食材の色は、栄養素の色でもあるんです。
赤・緑・黄・茶など、見た目にも色が多く使われていると、それだけバランスも良いということ。今日は緑の食材がないなと思ったら、翌日意識して取り入れてみてください。あとは『まごわやさしい』という言葉をご存知でしょうか? 日本の伝統的な食材の頭文字を集めたもので、具体的には
ま(豆)・ご(ゴマ、種実類)・わ(わかめ、海藻類)・や(野菜)・さ(魚)・し(しいたけ、きのこ類)・い(いも)
を表します。これらの食材も意識すると良いですよ」(中井さん)
最後に、運動会や部活の大会など、ここぞというときのお弁当に入れるおすすめのおかずを聞いたところ、
「子どもの好きなものだけ詰め込んであげたら良いと思います。普段の食事で栄養を意識しているのであれば、運動会やイベントの日くらいは、好きなものをたっぷり食べさせてあげてもいいかなと……我が家ではそうしています!」とのことでした!
毎日の食事作りは大変ですが、今回ご紹介したレシピなら手間なく作れそうです。ぜひ試してみてくださいね。
子育ては体力勝負!ママもパワーチャージできる食事を!
子どもたちの体のことはもちろんですが、パパやママだって毎日が体力勝負! 特にママは、美容だって気になります。そんなときは、女性のヘルシーな毎日を応援するWEBメディア『FYTTE』がおすすめ。ママたちにピッタリなレシピが満載です!
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(取材・文 水谷映美)