言葉が異なる人同士のコミュニケーションがスムーズに行われるようサポートするのが通訳の仕事です。通訳・翻訳のお仕事のことを、オーストラリアで通訳として活躍する、かおりさんに教えてもらったよ。
通訳って、どんな仕事ですか?
私はオーストラリアで通訳の仕事をしています。通訳という仕事はいろんな形でコミュニケーションをサポートする仕事です。ですので、サポートが必要な様々な場所で通訳を行っています。インタビュー現場はもちろん、会社や病院などたくさんの人が働く場所でも通訳を行うことがありますし、電話やオンラインツールの画面越しに行う場合もあります。特にコロナウィルスの影響で人の移動が難しくなりましたので、オンラインで通訳を行うケースが増えていますね。
これまでには、例えばバドミントンの大きな大会でインタビューを担当しました。出場した日本のトップ選手にもインタビューしましたよ。他に国際的な展示会イベントでの通訳を務めました。多くの人が訪れ、一日中立ちっぱなしで大変だった思い出があります。また博物館での来客通訳も行いました。海外から来られた方に展示内容をお伝えする仕事です。他にも、シドニー空港を訪れる日本人旅行客のサポートを行うこともありますね。
翻訳家って、どんな仕事ですか?
通訳と似ているんですが、翻訳という仕事もあります。翻訳は書かれている言葉を別の言語の文章、言葉に書き直す作業のことですね。一般的には出版物や新聞のニュースの翻訳、他に映画やドラマなどの作品に字幕をつけたりする仕事もありますね。今、結構人気があるのは、YouTubeやブログといったSNSを翻訳する仕事です。例えばYouTubeだったら、海外のインフルエンサーが喋っている画像の下に、サブタイトルでその日本語訳をつけたりする仕事です。
通訳や翻訳の難しいところはなんですか?
難しいところでもあり面白いところでもあるのですが、英語を使う国でもアメリカなどでは使われないオーストラリア独自の言葉があります。例えば「バービー」というと人形をイメージする人もいるかもしれませんが、オーストラリアでは「バーベキュー」の意味なんです。こういうった独自の言葉を理解しつつ通訳をしていく必要がありますね。また、仕事をする前の準備を行うことが大変です。普段あまり使わないような専門用語が出てくるときなどは、特に前もって勉強する必要が出てきます。たくさん下準備をしてから本番に臨むので、それが大変ですね。
楽しさややりがいはなんですか?
通訳という仕事のやりがいは、人々が交流する上での土台を作ったり、そのことでお互いの理解が進んだりすることです。うまくいったときは達成感がありますね。
また、様々な国の様々な職業の方とコミュニケーションをとるので、自分自身の知識も深めることができ、人間力がアップできる楽しさがありますね。
あとは何といっても仕事の最後に「ありがとう、本当に助かった」など言ってもらえると、人の役に立てた喜びを実感することができて、通訳ができてよかったなと思えますね。
※この記事は2022年8月4日に行われた「ことばパーク特別講座 プロに聞く! おしごと発見プログラム」(学研エデュケーショナル主催、株式会社Blueberry協力)の内容を基に制作しています。
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