自動車やコンテナ、日用品にエネルギー資源……。大型船を操縦し、あらゆる物資を世界中の港に運んでいるのが外航船船乗りのお仕事だ。1回乗船すると、だいたい6か月もの間、船に乗って世界中を航海することになるんだって! いろいろな国の文化に触れながら、大海原を旅する……そんなロマンあふれる船乗りのお仕事のことを、日本郵船の二等航海士・後明淳さんに聞いてみたよ!
質問① お仕事はどんなことをしていますか?
わたしは、最大で400mもある大型船を操縦し、世界中に荷物を運ぶ船乗りの仕事をしています。そして、人々のくらしに必要不可欠な物資を、さまざまな国に届けているんですよ。船には約25人の船乗りが乗っていて、それぞれ与えられた仕事に、責任をもって取り組んでいます。船の操縦をする人、船の中の機械を整備する人、航海の計画を立てる人……。安全な航海ができるように、それぞれが冷静に物事を判断し、チームワークを大事にして毎日お仕事をしています!
質問② うれしかったことや大変だなって思うことはありますか?
船乗りの仕事の醍醐味は、なんといってもお仕事のスケールが大きいこと!大きな船を動かして、航海中にはイルカやオーロラを見れたり、いろいろな国の港町を巡りながら世界中を旅する……。ダイナミックでロマンあふれるお仕事ができるのは、船乗りならではのやりがいです!一方で、船に一度乗り込むと、友だちや家族となかなか会えなくなるので、さみしいなと思うこともあります。また、安全に船を動かすために、天気や周囲の状況には常に細心の注意を払っています。航海中に事故が起きないよう、船の上ではいつも緊張感をもって仕事をしなければならないのは、大変なところですね。
質問③ どんなところで働いていますか?
わたしが働いているのは、船にある船橋(ブリッジ)というところです。船橋には、船を操作するためのハンドル以外にも、たくさんの機器があります。自分が乗っている船の位置を確認するためのデジタルマップに、海上にあるものを検知するレーダー探知機、船が進んでいる方角を示す大きなコンパス。ほかにも、スピードや角度を確認するためのメーター類もいっぱいあります!これらの機器を数人の船乗りで確認し、船を安全に操縦できるようにしています。
質問④ どうやって船乗りになりましたか?
わたしは大学卒業後に日本郵船に就職し、船員教育機関で2年間みっちりと勉強をしてから、航海士の免許を取りました。わたしは一般の大学に通っていましたが、船員教育を専門とした高等専門学校や大学もあります。「船乗りになりたい!」と強く思っているなら、初めから船乗り専門の教育機関に進学するのも一つの手ですね。私は航海士として船に乗っていますが、船にある機器を整備する機関士という仕事で、船乗りとして働くこともできますよ。また、船会社には荷物を輸送する計画を立てたり、造船に携わる人もいて、いろいろな職種の人が支えあって仕事をしています。
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