患者を病院や診療所まで移送する時、救急車内で重症患者の救急救命措置を行う応急治療のスペシャリスト。
こんな人にピッタリ!
緊急事態でもあわてない冷静沈着な判断力、即座の観察力を持ち、的確に行動できる人。責任感が強く、不規則な勤務時間にもめげない体力も大切。日々進歩する医療技術を学ぶ努力も必要。
どんな仕事?
限られた時間と場所で応急措置を行う、人命救助のプロ
救急救命士は医師ではなく、消防署などに所属する職員で、国家資格を持つ地方公務員だ。救急車に乗り込んで現場にかけつけ、けが人や仮死状態(呼吸と脈拍が停止している状態)の病人に対して、医師の指示を受けて、特定の器具を用いて、気道の確保や心拍の回復、血液循環の確保など、高度な応急処置を施すのが仕事。また、認定を受けた者はアドレナリンを用いた薬剤の投与もできる。
これがポイント!
高卒後に養成所へ進むのが最短
救急救命士になるためには「国家資格」が必要だ。まず高校卒業後に消防署に入職。その後、救急隊員として5年間経験を積み、救急救命士養成所で6か月以上学べば、国家試験の受験資格を得られる。また、高校卒業後に救急救命士学校・養成所で2年以上学び、国家試験の受験資格を得る方法もある。この場合も、もちろん消防署への採用試験も受けなくてはならない。
将来はこうなる
救急隊の出動件数は増加傾向で、今後もニーズは高い
高齢化が進み、自然災害も多発していることもあり、救急隊の出動件数は増加傾向にある。今後、救命救急士のニーズは今まで以上に高まっていくだろう。それに伴って、救命救急士の質の向上も望まれるところである。
データボックス
収入は?
救急救命士は消防署の救急隊員として働くのが一般的。つまり、地方公務員なので、給与は自治体によって異なるが、全国の平均年収はおよそ308万円といったところ。出動時の手当や、時間外手当などがつくことも。専門的な職業なので、一般事務などよりは給与は高い。
休暇は?
救急活動は24時間体制で行われるため、勤務時間や休日は交代制となっている。このため、深夜勤務や土日・祝日の出勤も多い。
職場は?
各自治体の消防署に消防官として採用され、救命救急士としての仕事を行う。そのほか、医療機関や自衛隊などで働く人も。
なるためチャート
救急救命士の仕事につくための主なルートが一目で分かるチャートだよ!