「家を留守にする間、ウチのコをどうしよう?」…そんな飼い主の「こまった!」を解決してくれるのが、留守中にペットの世話をしてくれるペットシッターだ。
こんな人にピッタリ!
動物が好きで、愛情を持って接することができる人。飼い主の留守中に、カギをあずかって家に出入りするので、常識と責任感がある人。
どんな仕事?
留守中、飼い主にかわってペットの世話をする
飼い主が旅行や入院などで家を留守にする間、ペットの世話をする仕事だ。ペットホテルのケージにとじこめておくよりストレスが少ないことから、ペットシッターに頼む人がふえている。また、飼い主の留守中、カギをあずかって家に出入りするので、飼い主に信頼してもらうことが大切。家の中の物に不用意に触らない、帰るときに鍵のかけ忘れをしない、など細心の注意が必要だ。
飼い主と打ち合わせが重要
仕事内容は、トイレをきれいにする、エサや水をやる、コーミング、遊んでやる、飼い主にペットの様子を報告する、イヌの場合は散歩につれていく、など。飼い主がいなくてもペットが健康で気持ちよくすごせるようにすることだ。飼い主が留守にする前に家をたずね、飼い主と十分に打ち合わせをする。ペットの性格や特徴、エサの種類、病気の有無、遊びは何が好きか、犬の場合は散歩コースなど、細かくヒアリングをする。
これがポイント!
専門学校で学び、ペットシッターの会社で研修を受ける
ペットシッターになるために絶対必要な資格はない。しかし。動物の命をあずかる仕事なので、動物の飼育や健康管理についての知識は動物関連の専門学校などで学んでおきたい。卒業後は、ペットシッターサービスをおこなう会社に入って研修を受け、先輩に教えてもらいながら経験を積んで一人前になっていくのが一般的だ。
民間資格を取得して信頼度もアップ
国家資格のような公的ものではないが、業界の代表的な資格として、NPO法人日本ペットシッター協会が認定する「ペットシッター士」や、ビジネス教育連盟ペットシッタースクールが認定する「認定ペットシッター」などの民間資格がある。また、動物看護師やトリマーなどを目指す人が取得する「愛玩動物飼養管理士」も取っておきたい資格だ。これらを取得しておくと、就職のときに有利なのはもちろん、仕事を依頼する人にとっても信頼の目安になる。
独立して開業するにはライセンスが必要
ペットシッターの会社に登録していれば、資格がなくてもペットシッターとして働くことはできるが、独立して開業するには、自治体に「第一種動物取扱業」の登録をしなければならない。フリーランスで活動しようとする場合も同様だ。登録申請は「動物取扱責任者」のライセンスを持つ人がおこなう。「動物取扱責任者」は、半年以上の実務経験があること、所定の学校を卒業していること、所定の資格を取得していること、などの条件が当てはまる人でなければならない。
将来はこうなる
ペットブームが追い風に
「ペット可」のマンションも増え、多くの人がペットを飼うようになった。ペットブームを追い風に、ペットシッターの需要も高まっている。今後は、イヌ専門のシッター、ネコ専門のシッターなど、専門性が求められていくだろう。また、最近では「ペットロス症候群」(愛するペットを病気などで失い、精神的にひどく落ちこんでしまうこと)のカウンセリングをするペットシッターも少なくない。ペットと飼い主の両方を知るペットシッターに期待される役割は大きい。逆に、飼い主が病気や事故で亡くなったとき、残されたペットを引き取って一生めんどうをみてくれる業者もある。ペットシッターは今後ますます必要とされる職業といえそうだ。
データボックス
収入は?
ペットシッターサービスの会社に勤めると、平均月収は18~20万円ぐらい。独立して一人でやる場合は1時間単位か1件単位で計算することが多い、
休暇は?
土日、年末年始、ゴールデンウィーク、夏休み、秋の連休など、みんなが行楽に出かけるときが、ペットシッターにとって一番いそがしい時期! 人が休んでいるときに働くことになる。
職場は?
主に飼い主の家。犬のシッティングの場合は散歩もふくまれることが多い。ペットシッターを置くペットホテルなどもある。
なるためチャート
ペットシッターの仕事につくための主なルートが一目で分かるチャートだよ!