家畜をよりよい品種に改良したり、飼育方法、エサの生産技術の研究開発や実験に取り組んだりして、その成果を畜産農家に指導して広める。
こんな人にピッタリ!
動物が好きで、面倒を見るのが好き。研究には科学知識も必要になってくるので、理科系学科が好きな人。
どんな仕事?
ウシ、ブタなどの生産技術を開発し畜産農家を指導する
畜産農家は、ウシ、ブタ、ニワトリなどの家畜を飼育して、牛乳、肉、たまごといった食料品を生産している。畜産技術者は、畜産試験場や牧場などで家畜のよりよい品種の育成や飼育方法、飼料作物の生産技術の研究開発や実験に取り組み、その成果を畜産農家に指導するのが仕事だ。家畜の病気の発生を防ぐために血液検査や予防接種をしたり、伝染病の対策、飼育環境の指導をおこなったり、病気の治療、品種改良、新しいワクチンの効果を調べる検査をしたりする。また、ウシの人工授精師やニワトリのオス・メスのひな鑑別員のように、その仕事を専門におこなう畜産技術者もいる。
これがポイント!
大学の農学部や農業高校の畜産科などで学ぶ
畜産技術者になるには、大学の農学部や獣医学部、農業高校の畜産科などで専門技術を学んでおくのが一般的だ。その後、就職をめざすが、独立行政法人や都道府県の研究機関、または地域農業改良普及センターなど公的機関で働くには、公務員試験の「畜産」や「獣医師」、「農業」区分に合格し、公務員になる必要がある。民間企業では、乳製品やハムなどをあつかう食品メーカー、飲料メーカー、製薬会社などで働く道もある。
将来はこうなる
バイオテクノロジーを使った研究開発が進められる
土地がせまく、小規模な畜産農家が多い日本では、畜産製品の価格が高くなりがちで、輸入物の安い肉や乳製品におされ気味だ。海外と張り合うためには、ほかにはない技術の開発や経営努力が必要になってくる。そうしたこれからの畜産業の指導役として、畜産技術者に寄せられる期待は大きい。中でも、バイオテクノロジー(細胞や遺伝子レベルで動植物の機能をいかす技術)による研究開発や実用化には大きな期待がかかっていて、この分野での求人は公的な機関でも民間企業でも急激に増えている。
データボックス
収入は?
公務員の研究職の場合、月収は24万円くらいから。
休暇は?
公務員の畜産技術者は週休二日制。民間企業につとめる場合も、月8日間ぐらいは休日が取れるようだ。
職場は?
畜産試験場、種牛を飼育する牧場、普及指導センター、食品メーカー、飼料メーカーなど。
なるためチャート
畜産技術者の仕事につくための主なルートが一目で分かるチャートだよ!