建築のスペシャリスト。住宅、お店、公共の建物などの設計、製図、工事の監督や管理などを行う。街づくり、都市づくりなどに関わることも。
こんな人にピッタリ!
理数系に強く、緻密な考えができる人。人間や環境に対する鋭い観察力を持ち、ものを創造することに喜びを見出せる人。
どんな仕事?
設計のほかに「工事監理」という仕事もある
依頼に応じてその建物の役割を考え、構造、デザイン、規模、材料、予算などを考えながら建物の設計をおこなう。工事がスタートしたら、設計図通りに進んでいるかをチェックする「工事監理」の仕事も待っている。また、有名建築家(士)になると、単なる建物だけでなく、街づくり、都市づくりなどの「環境」をデザインする場合もあり、文化を創造する役割も担うことになる。
これがポイント!
資格は一級と二級、木造建築士の3種類
建築士になるには資格を取ることが必要。資格には「一級」「二級」「木造」」の3つがある。二級建築士は大型の建物を扱えず、木造建築士は木造の小建築物のみを扱える(受験資格は二級建築士と同じ)。学校やデパート、高層ビル、大きなマンションなど、公共性のある大きな建物は、一級建築士でないと扱えないことになっている。
「二級」と「木造」は都道府県が行う試験を受験
二級建築士、木造建築士になるには、都道府県の行う二級建築士試験、木造建築士試験に合格し、免許を取得しなければならない。試験には「学科の試験」と「設計製図の試験」がある。「学科の試験」の合格者のみ「設計製図の試験」を受けることができる。また、免許を取得しても登録しなければ実務をおこなうことができない。登録には建築関係の実際の仕事をした実務経験が必要になる。
一級建築士の試験は国土交通省が行い、合格者の多くが大卒
一級建築士になるには、国土交通大臣の行う一級建築士試験に合格し、免許を取得しなければならない。「学科」と「設計製図」の2つでおこなわれるのは二級・木造と同じだが、一級試験はかなりの難関。合格者の多くが大卒で、建築学科、土木学科などで専門知識を学んでいるケースが多い。一級免許も登録する必要がある。実務経験の内容は法律で決められている。
将来はこうなる
建設業界は優秀な人材を求めている
かつて建設ラッシュがあり、今、建て替えなど見直しの時期を迎えている建物が全国にはたくさんある。新しい街づくりなども盛んにおこなわれていて、優秀な建築士は貴重な人材として多くの企業に求められている。特に一級建築士は資格取得が簡単ではないことから、選ばれた人材としてニーズが高く、将来的にも有望な職業と言える。建築会社などでサラリーマン建築士としてキャリアを積んだ後、フリーとなって自分の事務所を開業することもできる。
データボックス
収入は?
建設会社などに勤務する場合は、初任給で月に20~25万円、45歳での平均月収は45万円くらい。自分で設計事務所を持つ場合は、設計料と監理料で、総工費の10~15%程度が報酬となる。
休暇は?
大手企業に勤務する場合は、残業はあるものの週休二日制。小さな建築・設計事務所などでは休日返上で仕事、というところも少なくない。
職場は?
建設会社、建築設計事務所、官公庁など。また、JR各社など大手企業の中には、自分たちで施設を建てたり修理したりする営繕部門を持っているところもあり、建築士の活躍の場となっている。
なるためチャート
建築士の仕事につくための主なルートが一目で分かるチャートだよ!