キレイな花々を仕入れ、お客さんに売るのが仕事。個性が光るアレンジメントフラワーを作ることも。
こんな人にピッタリ!
花が好きな人。体力があり、人と接することが好きな人。美的センスのある人。
どんな仕事?
意外に重労働だが、人と人をつなぐ手助けをすることも
生花店の主な仕事は、切り花や観葉植物、鉢植えの花などを売ること。生花店の1日は、早朝に生花市場へ行って、花を仕入れることから始まる。店に運んだ花は、店のバケツに差す前に、長持ちさせるため、水を吸いやすくする「水あげ」と呼ばれる作業をする。開店した後も、店先の花のバケツの水替えや鉢植えの水やり、枯れかけた花や葉を取り除くなど、花の管理は欠かせない。接客の合間に、店頭をかざる商品の花束や花を組み合わせてカゴなどに生けたフラワーアレンジメントを作ったり、お客さんの注文に応じて花束を作ることもある。また、生花店によっては、会社のオフィスや飲食店の店内をかざる花や観葉植物を配達したり、結婚式やお葬式の会場を花でかざることもある。そうした生花店で働く人や花をあつかう仕事をする人は「フローリスト」とも呼ばれる。ただ、花と水が入ったバケツを運ぶのは重労働。店の外での作業も多く、夏は暑く、冬は寒い。意外に体力が必要な仕事だ。だが、花は、お祝いやはげましの気持ちを伝えるために贈られて、人と人をつなぐこともある。フローリストは、人と人をつなぐ手助けをする素敵な仕事だ。
これがポイント!
専門学校には生花店のプロ養成学科もある
生花店で働くためには、特に資格は必要ない。花をあつかった経験がなくても、生花店に就職したり、生花店を開業することは可能だ。生花店の仕事にいかすために花をふくめた園芸を総合的に学びたい場合は、農業大学や大学・短大の園芸学科に進もう。また、専門学校のフラワービジネス学科では、花に関する知識だけでなく、ブーケやフラワーアレンジメントを作るテクニック、接客方法、お店経営のノウハウなど、実用的な技術を学ぶことができる。そうした知識や技術を身につけておけば、生花店に就職したり、生花店を開業するにはより有利だろう。しかし、実際に働くことで身につく知識や技術が多いので、進学せず、早めに就職して経験を積むのもいい。生花店で働くために一番大事なものは、花の美しさを多くの人に伝えたいという強い気持だ。
生花店で働くために役立つ資格
生花店で働くための資格はないが、取得しておくと仕事に役立つ資格はある。その一つは、自動車の運転免許。生花店では仕入れや配達などで自動車を使うことが多いので、その場合、運転免許は必要だ。また、お客さんに喜ばれる花束やフラワーアレンジメントなどを作ったり、ホテルや結婚式場を華やかにディスプレイしたりするために必要な技能に関する資格もある。国家検定試験である「フラワー装飾技能士」や「日本フラワーデザイナー協会(NFD)」が認定する民間資格「フラワーデザイナー資格検定試験」を取得しておくといいだろう。
将来はこうなる
個性的な生花店がお客さんを増やす
誕生日などの記念日や開店祝いなどに全国の生花店ネットワークを通じてフラワーギフトを贈るサービスが以前からあった。現在そうしたサービスは、インターネットを使ってより手軽に利用できるようになっている。また、独自のホームページを公開してネット通販を行っている生花店もあり、そのなかには実際の店を持たないオンライン専門店もある。また、実際にお客さんに店へ足を運んでもらうために、雑貨を置いたり、カフェスペースを設けたりする生花店もある。店内でフラワー教室を開いている所もあり、お客さんを増やすことにつながっている。こうした一風変わったコラボレーションによって、ふらりと入ることができて、より花を身近に感じる生花店が増えてくるだろう。
データボックス
収入は?
平均年収は420~460万円。お店を出している場所によってちがってくる。また、季節や各月の行事によって売上に大きな差が出る。
休暇は?
シフト制で週休二日。生花店が一番いそがしいのは5月の母の日。クリスマスや正月前の年末もいそがしい。この時期は休みがとれないこともある。
職場は?
生花店、園芸店、切り花専門店など。
なるためチャート
生花店(フローリスト)の仕事につくための主なルートが一目で分かるチャートだよ!