国家資格 通訳案内士
外国人旅行客に日本の文化を伝える案内人。通訳と旅行ガイドを同時にこなすのが「通訳ガイド」だ。日本の文化や習慣を正しく教えたり、旅行プランを考えたりもするよ。
語学系ではただひとつの国家資格!
通訳と旅行ガイドを同時にこなす職業を、一般的には「通訳ガイド」という。外国旅行に出かけた日本人を日本語で案内してくれる現地のガイドがいるように、日本にやってきた外国人を英語やさまざまな外国語で案内する専門家も、もちろんいるのだ。
通訳ガイドの主な仕事内容は、旅行者に日本の文化や習慣を正しく説明すること。語学力だけではなく、そうしたガイドとしての技術もはかるのが「通訳案内士試験」だ。
この試験に受からなければ、同様の仕事をプロとしてすることはできない。資格制度は戦後間もなくスタートしており、語学系唯一の国家資格として知られている。
日本観光ツアーに参加してみよう
仕事は楽ではない。準備が大変だったり、季節によって仕事量に差があったり、それ一本で生きていくのは、なかなか難しい。でも、外国人旅行者に自分たちの国である日本を案内する役割は、きっとやりがいを感じられるはずだ。
また、最近は、観光目的以外の仕事も増えてきている。ビジネス、研修、国際会議、各種イベントなどで通訳をする仕事だ。将来、語学の仕事をしたい、という人は、そんな専門的な通訳の道も視野に入れてみよう。
通訳ガイドの仕事ぶりは、旅行会社などが企画する、外国人の日本観光ツアーに参加してみればよくわかる。来日する外国人たちが興味を持つのは、ガイドブックに載っていないことばかり。外国人の疑問や質問にきちんと答えるためには、語学力だけじゃダメだということが実感できる。日ごろから日本の歴史や文化、芸術、社会のしくみなどについて、好奇心を持って学んでおくことが大切だ。
なるまでチャート
大学などを卒業 | 資格試験は誰でも受けられる。大学で学ぶ以上の語学力が必要。 |
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試験を受ける | 高度な語学力のほかに幅広い知識も問われる。大学を出たあと、さらに専門学校などに通って勉強する人もいる。 |
みごと合格! | 試験に合格し、都道府県に申請すると登録を受けられる。これで通訳ガイドで報酬を受ける資格が得られる。 |
エージェントや専門の派遣会社に登録 | 合格後は、エージェントや専門の派遣会社に登録するのが一般的。通訳専門の連盟や協会の会員になると、仕事のあっせんが受けられることもある。 |
専門分野に磨きをかける | 政治経済に強い、音楽に強いなど、専門分野があることは通訳ガイドにとっては大きな強みになる。 |
問い合わせ先
独立行政法人 国際観光振興機構
【四谷国際ビル】
〒160-0004
東京都新宿区四谷4-4-1
TEL:03-6691-4850 FAX:03-6691-8787(総務部)