アニメはどうやってつくるの
テレビのアニメには、
そのために、たった15分のアニメをつくるのにも、2万枚以上の絵が必要となり、写真も2万回とらなければなりません。このことだけでも、アニメをつくるのがどんなに大変なことなのかよくわかります。
次にアニメに使う絵の説明をしましょう。
アニメに使う絵は、セルという透明なフィルムのようなものにかきます。なぜ透明なフィルムなどにかいていくのか、そこがアニメのおもしろいところです。
たとえば、アニメの主人公が話をするシーンを考えてみましょう。そのとき、アニメの主人公は、顔の表情は変わらずに、口だけがぱくぱくと動いています。
このようなシーンは、口のない1枚の主人公の顔の絵と、口だけかいた何枚かのセルをつくるのです。口のない顔の絵の上に、透明なセルにかいた口をのせていきます。これで顔が完成します。そして、口の絵だけをどんどんとりかえていけば、アニメの顔がしゃべっているように見えるわけなのです。
口だけ動かしていくのに、顔全体の絵を何枚もかくのはむだなことです。そのためにこのような透明なフィルムに絵をかいて、くふうしているのです。
たとえばアニメの主人公が、海辺を走ったりするシーンもこのようなくふうが生かされています。この場合、背景の海辺の絵は、ふつうの紙にかきます。その上に、透明なセルにかいた主人公の絵を重ねていくのです。こうして、主人公の絵だけどんどんとりかえて写真をとっていきます。こうすれば、背景の海の絵は1枚だけですむわけです。
しかし、これでできあがりではありません。音が必要です。音は、できあがったフィルムを見ながら人間がしゃべって録音していきます。人間の声のほかにも、車の音や飛行機の音などのいろいろな音も使います。これらの音は本物の音を使うこともありますが、楽器などを使うことが多いようです。
アニメは、このように、たくさんの人がいろいろな仕事を分担してつくっているのです。