かわかみおとじろう【川上音二郎】 (1864〜1911)明治(めいじ)時代の新派俳優(しんぱはいゆう)・興行師(こうぎょうし)。福岡(ふくおか)市に生まれ,青年時代に自由民権(みんけん)運動にくわわり,オッペケペ節(ぶし)を演(えん)じて人気を得(え)た。書生芝居(しょせいしばい)でも大当たりをとり,新演劇(えんげき)の第一人者と目され,妻(つま)の貞奴(さだやっこ)とともに海外にも巡業(じゅんぎょう),帰国後は正劇(せいげき)と称(しょう)して『オセロ』『ハムレット』などの劇(げき)を改作(かいさく)して上演(じょうえん)した。のち興行師(こうぎょうし)に転じて,新派劇発展(しんぱげきはってん)の基礎(きそ)をきずいた。