人の命を預かる重要な仕事。治療方法や薬は日々、研究され進歩しているので、勉強し続けなければならない。
こんな人にピッタリ!
患者と同じ目線で苦しみや悩みをわかちあえる、誠実さのある人。日々進歩していく医療技術を学び続けなければならないので、向上心と忍耐力がある人が望ましい。
どんな仕事?
命を預かる責任重大な仕事。無限の課題への挑戦が続く
医師には、患者や一般人を相手に病気の予防・治療などを行う臨床医と、病気の原因を究明したり、人間の体や薬の働きを解明する基礎医学に携わる研究医の2種類がある。臨床医は、数多くの治療法の中から患者に適したベストの方法を用意しなくてはいけない。それには、細分化し日進月歩で進歩する医学の成果を十分に勉強し、吸収する必要がある。医師を中心に看護師や技師、薬剤師と連携して治療を行う「チーム医療」が行われることも多くなり、医師の統率力が問われるようにもなっている。
これがポイント!
医学部入学が最大の関門
大学医学部や医科大学で6年間の医学部教育を受けて国家試験に合格しないといけないが、国家試験の合格率は80~90%。決して高いハードルではなく、なかには新卒合格者が100%の大学もある。つまり、まずは超難関と言われる医学部に入学することが第一ということだ。浪人しながら医学部を目指す人も多く、競争率はいつも高い。医学部用の予備校もできるほどの人気だ。
小児科医、産婦人科医の不足が深刻
診療科別に医師の数を調べると、内科、外科が圧倒的に多く、一方で小児科、産婦人科の医師不足が深刻な問題となっていて、常に人手は求められている。また、最近は「心の病」に注目が集まっているので、精神科、心療内科のニーズも増えている。
将来はこうなる
地域に密着した医師が必要とされる時代に
医師の数は増え続けているものの、診療科によってかたよりがあったり、医者不足に悩む地域があったりする。そんな中で、日本の高齢化が進み、病院中心から在宅での医療が増えることが予想される。インターネットやロボットなどの最先端技術を活用した、遠隔医療や遠隔手術なども発展していくだろう。患者の生活環境や健康状態などを総合的にとらえ、きめ細かい診療をしていくこと、そして最先端テクノロジーを積極的に取り入れていくことが、医師として生き残っていくために必要となりそうだ。
データボックス
収入は?
医師としてのスタートは2年以上の研修医生活。研修期間中の平均年収は300~400万円くらいだが、一人前になると給料もあがる。医師の全国平均の年収は1378.3万円。開業医は、実力、立地条件、患者数などで大きく異なるが、年収2000万円以上になる。
休暇は?
8時間労働が基本だが、勤務先の病院の事情や患者の求めによって長時間労働が避けられないケースも多い。当直業務や急病人の措置、重病人への対応などで、休日や夜半に出勤することも。休日や休暇の規定はきちんとしていても、決まりどおりに休みを取るのは難しい。
なるためチャート
医師の仕事につくための主なルートが一目で分かるチャートだよ!