まるで芸術! いくつ知ってる?冬の美しい自然現象6選

まるで芸術! いくつ知ってる?冬の美しい自然現象6選

冬(ふゆ)の風景(ふうけい)といえば、真(ま)っ白(しろ)な雪景色(ゆきげしき)を思(おも)い浮(う)かべる人(ひと)も多(おお)いでしょう。その輝(かがや)く様子(ようす)は「銀世界(ぎんせかい)」とも表現(ひょうげん)されます。しかし、冬(ふゆ)は、雪(ゆき)のほかにもたくさんの美(うつく)しい自然(しぜん)現象(げんしょう)があります。中(なか)にはさまざまな気象(きしょう)条件(じょうけん)が重(かさ)ならないと見(み)ることができない珍(めずら)しいものも。ここでは、六角形(ろっかくけい)の結晶(けっしょう)の形(かたち)を由来(ゆらい)とする雪(ゆき)の別名(べつめい)「六花(りっか)」にちなんで、まるで芸術(げいじゅつ)のような美(うつく)しい冬(ふゆ)の自然(しぜん)現象(げんしょう)を6種類(しゅるい)紹介(しょうかい)します。

霜柱(しもばしら)

霜柱の写真
U3photos/Shutterstock.com

足元(あしもと)でザクザク、踏(ふ)むのが楽(たの)しい

地面(じめん)から氷(こおり)の細(ほそ)い柱(はしら)がたくさん生(は)えてきたように見(み)えるのが霜柱(しもばしら)。見(み)つけると、ついつい踏(ふ)んづけてしまいたくなりますよね。その時(とき)の、ザクザクとした音(おと)や感触(かんしょく)がたまりません。霜柱(しもばしら)は、最低(さいてい)気温(きおん)が氷点(ひょうてん)下(か)(0度(ど)以下(いか))になり、なおかつ雪(ゆき)が積(つ)もっていないときにできます。土(つち)の表面(ひょうめん)が凍(こお)ると毛管現象(もうかんげんしょう)という現象(げんしょう)によって、地中(ちちゅう)の水分(すいぶん)が表面(ひょうめん)に向(む)かって移動(いどう)し、地表(ちひょう)の凍(こお)った部分(ぶぶん)を押(お)し上(あ)げながら凍(こお)っていきます。これが氷(こおり)の柱(はしら)となるのです。

霜柱(しもばしら)ができるためには、最低(さいてい)気温(きおん)が氷点(ひょうてん)下(か)になるような気象(きしょう)条件(じょうけん)が必要(ひつよう)ですが、土(つち)の粒(つぶ)の大(おお)きさによってはできないこともあります。火山灰(かざんばい)由来(ゆらい)の細(こま)かい粒子(りゅうし)でできた土(つち)だとできやすい傾向(けいこう)にあるようです。寒(さむ)い地方(ちほう)でも霜柱(しもばしら)ができにくかったり、暖(あたた)かい地方(ちほう)でも冷(ひ)え込(こ)んだ朝(あさ)には霜柱(しもばしら)ができたりするなど、霜柱(しもばしら)のできる場所(ばしょ)には地域性(ちいきせい)があるようなので、みなさんの住(す)んでいる地域(ちいき)で霜柱(しもばしら)ができるかどうか調(しら)べてみると楽(たの)しいかもしれませんね。

みんなで霜柱(しもばしら)発見(はっけん)マップをつくろう!

みなさんの街(まち)では、霜柱(しもばしら)が見(み)られますか? 霜柱(しもばしら)を見(み)つけたら写真(しゃしん)を撮(と)って下(した)のリンクボタンから送(おく)ってください。みんなからの写真(しゃしん)を、撮影(さつえい)した地域(ちいき)に合(あ)わせて日本(にほん)地図(ちず)上(じょう)に並(なら)べた「霜柱(しもばしら)発見(はっけん)マップ」をつくれたらいいな。

霜柱(しもばしら)を見(み)つけたら写真(しゃしん)を撮(と)って送(おく)ってね

ダイヤモンドダスト

ダイヤモンドダストの写真
w.aoki/Shutterstock.com

空気(くうき)がキラキラ、目(め)の前(まえ)で水蒸気(すいじょうき)が氷(こおり)に

ダイヤモンドダストは、太陽(たいよう)の光(ひかり)に照(て)らされて、空気(くうき)中(ちゅう)の小(ちい)さな氷(こおり)の粒(つぶ)が、まるでダイヤモンドのようにキラキラと輝(かがや)く現象(げんしょう)です。この氷(こおり)の粒(つぶ)は、空気(くうき)中(ちゅう)の水蒸気(すいじょうき)が冷(ひ)やされて、水蒸気(すいじょうき)から直接(ちょくせつ)氷(こおり)の粒(つぶ)に変化(へんか)したものです。これを昇華(しょうか)といいます。ダイヤモンドダストが発生(はっせい)する条件(じょうけん)は、晴(は)れて風(かぜ)がなく、気温(きおん)が−10度(ど)以下(いか)で、湿度(しつど)の高(たか)いときです。日本(にほん)では北海道(ほっかいどう)の内陸(ないりく)部(ぶ)で、1~2月(がつ)に見(み)ることができます。

樹氷(じゅひょう)

樹氷の写真
Keroro/Shutterstock.com

スキー場(じょう)などに出現(しゅつげん)、モコモコモンスター?

木(き)の周(まわ)りに白(しろ)い雪(ゆき)や霜(しも)がモコモコとついて、「スノーモンスター」や「雪(ゆき)の坊(ぼう)」などとも呼(よ)ばれるのが樹氷(じゅひょう)です。特(とく)に山形県(やまがたけん)の蔵王(ざおう)スキー場(じょう)のものが有名(ゆうめい)ですが、ほかにも、東北(とうほく)地方(ちほう)の八甲田山(はっこうださん)、八幡平(はちまんたい)、森吉(もりよし)山(ざん)、吾妻山(あずまやま)などの山(やま)でも見(み)ることができます。
樹氷(じゅひょう)は、氷点(ひょうてん)下(か)になるような寒(さむ)い日(ひ)に霧(きり)が木(き)の枝(えだ)について凍(こお)ったり、空気(くうき)中(ちゅう)の水蒸気(すいじょうき)が直接(ちょくせつ)凍(こお)って木(き)の枝(えだ)に霜(しも)がついたりしてできたあと、同(おな)じ場所(ばしょ)に雪(ゆき)も付着(ふちゃく)することでモコモコとした真(ま)っ白(しろ)な姿(すがた)に成長(せいちょう)していきます。特(とく)に東北(とうほく)地方(ちほう)は、霜(しも)のつきやすい針葉樹(しんようじゅ)のアオモリトドマツが山(やま)に自生(じせい)しており、そこにシベリア高気圧(こうきあつ)からの冷(つめ)たい季節風(きせつふう)が吹(ふ)きつけることで樹氷(じゅひょう)ができやすくなります。さらに、木(き)が埋(う)まって見(み)えなくなるほどの積雪(せきせつ)量(りょう)ではないため、樹氷(じゅひょう)がよく見(み)られるのです。

アイスバブル

アイスバブルの写真
Tatyana Mi/Shutterstock.com

水中(すいちゅう)の「凍(こお)った泡(あわ)」、まるで時間(じかん)が止(と)まったよう

池(いけ)や湖(みずうみ)の全体(ぜんたい)が凍(こお)ったとき、その凍(こお)った水中(すいちゅう)に空気(くうき)の泡(あわ)が閉(と)じ込(こ)められてできるのがアイスバブル。泡(あわ)の正体(しょうたい)は火山性(かざんせい)のガスや、湖(みずうみ)の底(そこ)に積(つ)もった枯葉(かれは)などをバクテリアが分解(ぶんかい)するときに出(で)るガスです。まず泡(あわ)は、底(そこ)から浮(う)かび上(あ)がる途中(とちゅう)で、凍(こお)った水面(すいめん)など氷(こおり)の層(そう)にぶつかって、そこにたまります。しばらくすると泡(あわ)の下側(したがわ)の水(みず)も凍(こお)ってしまうので、その場所(ばしょ)に閉(と)じ込(こ)められるという仕組(しく)みです。凍(こお)った池(いけ)や湖(みずうみ)の中(なか)で、クラゲのような泡(あわ)が止(と)まって見(み)える様子(ようす)は、まさに時間(じかん)が止(と)まったかのようです。
アイスバブルは池(いけ)や湖(みずうみ)全体(ぜんたい)が凍(こお)るほど寒(さむ)く、なおかつその水(みず)が透(す)き通(とお)っている場所(ばしょ)でしか見(み)ることができません。さらに、湖面(こめん)に雪(ゆき)が積(つ)もってしまうと見(み)られないため、楽(たの)しめる時期(じき)が非常(ひじょう)に限(かぎ)られます。日本(にほん)では、おもに北海道(ほっかいどう)の道東(どうとう)地方(ちほう)で見(み)られ、特(とく)に上士幌町(かみしほろちょう)にある糠平(ぬかびら)湖(こ)が有名(ゆうめい)です。また、もう少(すこ)し南(みなみ)の場所(ばしょ)でも標高(ひょうこう)の高(たか)い場所(ばしょ)だと見(み)られることがあります。

ジュエリーアイス

ジュエリーアイスの写真
KUROKAWA MOKU/Shutterstock.com

浜辺(はまべ)で輝(かがや)くクリスタルのような氷(こおり)の塊(かたまり)

北海道(ほっかいどう)の豊頃町(とよころちょう)大津(おおつ)にある十勝川(とかちがわ)河口(かこう)付近(ふきん)の砂浜(すなはま)では、「ジュエリーアイス」という透(す)き通(とお)った氷(こおり)の塊(かたまり)を見(み)ることができます。これは十勝川(とかちがわ)が凍(こお)ってできた氷(こおり)が、太平洋(たいへいよう)に流(なが)れ出(で)て、海岸(かいがん)に打(う)ち上(あ)げられたもの。流氷(りゅうひょう)とは違(ちが)って、波(なみ)にもまれるうちに角(かど)がとれて丸(まる)みを帯(お)びた形(かたち)をしていて、色(いろ)も透明(とうめい)なのが特徴(とくちょう)です。太陽(たいよう)の光(ひかり)を受(う)けて、朝(あさ)、昼(ひる)、夕(ゆう)と観察(かんさつ)する時間(じかん)によってさまざまな色合(いろあ)いに輝(かがや)きます。1月(がつ)中旬(ちゅうじゅん)~2月(がつ)下旬(げじゅん)頃(ごろ)に見(み)ることができます。

フロストフラワー

フロストフラワーの写真
Yurie Lily OGAWA/Shutterstock.com

息(いき)を吹(ふ)きかけても消(き)える、はかない霜(しも)の花(はな)

水面(すいめん)全体(ぜんたい)が凍(こお)った湖(みずうみ)や川(かわ)に氷(こおり)の花(はな)が咲(さ)いたかのような「フロストフラワー」という現象(げんしょう)があります。凍(こお)った湖面(こめん)に霜(しも)がつき、そのひとつの霜(しも)を中心(ちゅうしん)として空気(くうき)中(ちゅう)の水蒸気(すいじょうき)が氷(こおり)となって次々(つぎつぎ)とついて、花(はな)のように大(おお)きくなるものです。見(み)られる気象(きしょう)条件(じょうけん)は、気温(きおん)が−15度(ど)以下(いか)で、ほぼ無風(むふう)、そして湖面(こめん)に雪(ゆき)が積(つ)もっていない状態(じょうたい)の早朝(そうちょう)です。人(ひと)が息(いき)を吹(ふ)きかけるだけで消(き)えてしまうほどで、風(かぜ)が強(つよ)いとフロストフラワーは吹(ふ)き飛(と)ばされてしまいますし、日(ひ)が昇(のぼ)ると太陽(たいよう)の熱(ねつ)で消(き)えてしまうので、実(じつ)にはかない霜(しも)の花(はな)です。
フロストフラワーは、北海道(ほっかいどう)の屈斜路湖(くっしゃろこ)や天然(てんねん)記念物(きねんぶつ)の「マリモ」でも知(し)られる阿寒湖(あかんこ)などでみられます。屈斜路湖(くっしゃろこ)や阿寒湖(あかんこ)は火山(かざん)活動(かつどう)でできたカルデラ湖(こ)で、まわりを囲(かこ)む山(やま)によって湖面(こめん)近(ちか)くの冷気(れいき)が逃(に)げにくいという特徴(とくちょう)があります。さらに湖(みずうみ)の底(そこ)から温泉(おんせん)が湧(わ)きだしており、ところどころで湖面(こめん)が溶(と)けて、そこから水蒸気(すいじょうき)が発生(はっせい)するので、フロストフラワーができやすいのです。

今回(こんかい)紹介(しょうかい)した、特(とく)に霜柱(しもばしら)以外(いがい)の現象(げんしょう)は、北海道(ほっかいどう)や東北(とうほく)など、とても寒(さむ)い場所(ばしょ)でしか見(み)られない現象(げんしょう)です。なかには気象(きしょう)条件(じょうけん)が限(かぎ)られる現象(げんしょう)もあり、見(み)ようと狙(ねら)って行(い)ってもなかなか見(み)られません。それだけに、もし目(め)にすることができたら、一生(いっしょう)の思(おも)い出(で)になることでしょう。

文/今井明子

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