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エネルギー問題をもっと身近に!QuizKnock伊沢さん&須貝さんと学ぶ「地球の未来を考えるゼロエミッションスクール」

エネルギー問題をもっと身近に!QuizKnock伊沢さん&須貝さんと学ぶ「地球の未来を考えるゼロエミッションスクール」

この夏、全国3都市で「ゼロエミッションスクール エネルギーの未来を学ぶ夏の特別講習!~クイズやディベート観戦で楽しくQuizKnockと地球の未来を考えよう!~」が開催されました。

この大阪会場に、学研キッズネット編集部が潜入! QuizKnockの伊沢拓司さん、須貝駿貴さん、そして中高生の子どもたちと一緒に楽しく学んだ2時間をレポートします。

地球温暖化が進むと〇〇が食べられなくなる?環境問題がもたらす影響を実感

ゼロエミッションスクール大阪会場のQuizKnock伊沢さんと須貝さん
憧れの伊沢さん、須貝さんが登場すると、会場中が大歓声に包まれました!

2025年9月14日、大阪の会場となったナレッジシアター(大阪市北区)には、全国から155名の中高生、保護者を合わせると約250名が大集結しました。

イベント名にもある「ゼロエミッションスクール」とは、日本最大の発電会社JERAと知的エンタメ集団QuizKnockがタッグを組んで立ち上げた、エネルギーに関する情報発信プロジェクト。今回のイベントを筆頭に、環境問題やエネルギーについて楽しく学べる動画やクイズを配信中です。

 

「エネルギー問題って、すごく重要なテーマだし、一人ひとりがしっかり向き合わないといけないこと。でも、『近くて遠い』ものだと感じている人が多いように思います。学ぶべきだけど学べない、関係があるのに関わりづらい。そんなエネルギー問題を子どもたちが身近に感じ、自発的に関わっていくきっかけになってほしいという想いから、ゼロエミッションスクールはスタートしました」(伊沢さん)

 

まずは、伊沢さん、須貝さん、そしてJERAのCMや新聞広告の制作に携わっている大野さんと一緒に、環境とエネルギーに関するクイズに挑戦しながら、環境問題やエネルギー問題について学んでいきます。

 

たとえば……
次の食べ物のうち、地球温暖化が進むことで2050年までに食べられなくなる可能性が指摘されているのはどれ?
A.バニラアイス B.イチゴ C.チョコレート

 

 

「どれもなくなったら困っちゃうね!」という伊沢さんの言葉に、うんうんと頷く子どもたち。気になる答えは……「チョコレート」でした。

 

「チョコレートの原料となるカカオは、コートジボワールやガーナ、ナイジェリア、ブラジルなどの気温が高い地域で育ちます。地球温暖化が進むと、気温が上がりますよね。これまで暑いところで育っていた植物ですら、暑すぎて育たなくなってしまう可能性があります。カカオ豆も同様で、2050年には絶滅してしまう可能性がある、という論文もあるんです」(JERA大野さん)

 

ほかにも、現在開催中の大阪・関西万博に関連したクイズもあり、なんとミャクミャクも参戦する一幕も!

ミャクミャクとQuizKnock伊沢さんと須貝さんとJERA大野さん
「もう万博に行った人~?」という須貝さんの問いかけに、半数以上が手を挙げていました。

どこか難しい話だと思っていた環境やエネルギー問題が、自分たちの身近なことに関係していたり、興味関心があることに繋がっていたりすることがわかりました。伊沢さんと須貝さんが質問するたび、あちらこちらで手が挙がり、積極的に発言する姿も印象的でした。

そして、主要国の一次エネルギー自給率(2022年)が、日本は12.6%で37位という事実を知ると、うーん……と考え込む子どもたち。第1位であるノルウェーでは855.1%という数値にもビックリです。

主要国の一次エネルギー自給率比較(2022年)」/資源エネルギー庁
出典:「主要国の一次エネルギー自給率比較(2022年)」/資源エネルギー庁(https://www.enecho.meti.go.jp/about/pamphlet/energy2024/02.html)

「日本の食料自給率は低いと言われていますが、2023年度の数値はカロリーベースで38%。それよりももっともっと、エネルギー自給率は低いということです」という大野さんの言葉で、いかにエネルギー問題がひっ迫しているのかが伝わってきます。

未来のエネルギーの主役はどっち?「伊沢 vs 須貝」熱いディベート対決

ゼロエミッションスクール大阪会場のQuizKnock伊沢さん
「火力発電が盛んな碧南(愛知)、洋上風力の先進県である秋田、万博を機に未来のエネルギーの情報が飛び交う大阪と、会場によって支持するパートが違っていて、とても興味深かった」と伊沢さん。

続く第2部では、先ほどのクイズで得た知識をさらに深め、自分事化するために、伊沢さんと須貝さんのディベート対決を開催!

 

【テーマ】未来のエネルギーの主役は、AとBのどちらか?
よりCO2排出量の少ない火力発電の追求(伊沢さん)
再生可能エネルギーへの置き換え(須貝さん)

 

どちらの意見を支持するか、子どもたちに挙手で表明してもらったあと、①環境への負担、②コスト面、③未来の生活という3つの視点で互いの意見をぶつけ合いました。

ゼロエミッションスクール大阪会場のQuizKnock須貝さん
「さっきデンマークのエネルギー自給率は800%だったよね。やっぱり再生可能エネルギーは地域の活性化にも繋がるんじゃないかな?」と、第1部の情報をアップデートしながら考えさせるシーンも印象的でした。

それぞれが支持する側の考えや想いを熱く語り、ディベートは白熱! 子どもたちの意見や支持する理由を聞いてみたいと、伊沢さん須貝さんがステージを降りて直接インタビューも。発言したい子に挙手を促すと、続々と手が挙がり、議論はさらに熱い展開に!

QuizKnock須貝さんが子どもたちの意見を聞く様子
第1部で知った情報をもとに考えを述べる子、時事問題と絡めて考えを伝える子、一人ひとりがしっかりと意見を持って堂々と話している姿に、保護者席からは感嘆の声が。

どちらが正しいわけではない、正解のない問題に対して、さまざまな視点から考え、自分の意見を決めることの難しさと大切さを、今回のイベントを通じて実感している様子が伝わってきました。

 

「両方の立場から物事を考えて、一生懸命悩みながら答えを考えていく。この経験は、選挙だってそうですよね。この部分は支持できるけど、ここは反対。でも、トータルで見て、この人や政党を応援していく。そんな投票のきっかけにもなったんじゃないでしょうか。今回のイベントには、僕たちが日々生活していく中でぜひ取り入れてほしいことが散りばめられていたかなと思います」(須貝さん)

 

最後に、今日のイベントの総復習となるクイズ大会が開催され、上位入賞者にはうれしいプレゼントが贈られました。こうして、大興奮と大盛り上がりの中ですべてのワークショップは終了。最後まで子どもたちの目がキラキラと輝いていた、満足度120%のイベントでした。

伊沢さん&須貝さんから全国の親子へ向けてメッセージ

学研キッズネットのインタビューにこたえるQuizKnock伊沢さん

「環境問題は『できることから』と考えがちですが、身近なことに取り組むのは大前提として、子どもたちには『もっと、でっかく考えようぜ!』と伝えたいですね。自分が国の政策を握っている大臣になったつもりで、地球全体の環境や発電の未来について考えてほしい。まずは、それぞれのエネルギーにはどんなメリットとデメリットがあるのかを知り、そのうえで、自分のスタンスを決めることが大切です。

そして、今日僕らがやったみたいな討論を、ぜひご家庭でもやってみてほしいですね。お子さんが支持する意見と反対の立場に保護者の方が立ってディベートしたら、次は立場を反対にしてみるのもおすすめ。物事を俯瞰で見る練習にもなります。

『難しい問題だよね』とか『どうぜ実現できないでしょ』なんて言ってしまうと、そこで終わってしまいます。エネルギー問題をなんとなくではなく、自分事化してしっかり考えていくために、未来のために、でっかく考えながら、意見を交わし合ってほしいです」(伊沢さん)

学研キッズネットのインタビューにこたえるQuizKnock須貝さん

「学校の勉強は必ず役に立つので、しっかり取り組んでほしいと思います。今回のイベントでも、理科や社会の授業で習ったことがたくさん出てきました。これって意味があるのかな? と思う内容でも、いつか必ず役に立ちます。

一生懸命勉強すればするほど、何が何にどう役立つかが見えてくる。すぐにはわからなくても、大学生になったとき、社会人になったときに、きっと出会うはずです。図鑑や本でワクワクすることを見つけたり、気になることを深掘ったりすることで、日々の勉強が現実の課題とつながっていきます。

それから、伊沢が言ったように、エネルギー問題に関して自分のスタンスを決めることと同じくらい大切なのが、がんばっている人を応援すること。応援していると、世の中のニュースにも敏感になります。がんばっている会社を応援する手段として、『投資』という選択肢も出てきます。そうなると、金融教育にもつながっていきますよね。そんな多角的な視点で世の中を眺め、実行してみると、たくさんの発見に出会えると思います」(須貝さん)

 

ゼロエミッションスクールの公式サイトでは、楽しみながら環境やエネルギー問題について学べるコンテンツがいっぱいです。見て楽しい動画もあるので、ぜひのぞいてみてくださいね。

 

 

取材・文/水谷映美 撮影・編集/石橋沙織(学研キッズネット)

学研キッズネット編集部

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