クマのひみつQ&A~どんな動物?編~

クマが
日本 で増加 中 /植物 中心 の雑食
Q1 日本 にはどんなクマがいるの?

日本にはヒグマとツキノワグマの2種類のクマがいます。
ヒグマは北海道に1万2000頭くらい、ツキノワグマは本州と四国に4万2000頭くらいいると考えられます(※1)。本州は千葉県以外のすべての都府県、四国は徳島県と高知県にいます(※2)。
※1 環境省「クマ対策被害等について」
※2 環境省自然環境局生物多様性センター「平成30年度(2018年度)中大型哺乳類分布調査 調査報告書」
Q2 クマは増 えているの?
日本のヒグマもツキノワグマも近年は数が増えていて、クマが住んでいる地域も広がっています。
ただツキノワグマは、九州では既に絶滅してしまい、四国でも絶滅しそうです。世界にクマは8種類(ヒグマ、アジアクロクマ(ツキノワグマ)、アメリカクロクマ、ナマケグマ、マレーグマ、アンデスグマ、ホッキョクグマ、ジャイアントパンダ)いますが、絶滅が心配される種類も多いです。
Q3 クマはどこに住 んでいるの?
クマは、山や森に住んでいます。
群れはつくらず、なわばりもなく、それぞれが食べ物を求めて広い範囲を動き回ります。野生での寿命はヒグマが20才くらい、ツキノワグマは15~20才と考えられています。
Q4 クマは何 を食 べるの?
肉も植物も食べる雑食で、食べているものの9割は草木や木の実といった植物です。
ヒグマは、サケやマスもよく食べます。
クマはもともと肉食ですが他の動物を追いかけて襲って食べることは得意としていません。歯も、肉を食べやすいとがった牙と、ドングリなどを砕きやすい平らな奥歯を持っています。
春は、草の若芽や、冬に死んだシカなどを食べます。夏は、食べられる草木が減るので、アリやハチなどの昆虫も食べます。秋は、冬眠へ向けてエネルギーを蓄えるために、ドングリなどをたくさん食べます。冬は、冬眠して、その間は何も食べません。
Q5 クマは冬眠 するの?
クマは食べ物の少ない冬に、数か月にわたって、冬眠します。
土に掘った穴や、木の根元の穴、洞くつのような岩の穴で冬眠します。
冬眠中にメスのクマは子グマを生みます。初夏の5~6月ごろが交尾の季節で、秋にたくさん食べ物を食べられて、たっぷり栄養をたくわえられた冬にだけ妊娠、出産します。1回の出産で1~2頭を生みます。
頭 が良 くて、速 くて、力強 い
Q6 クマはどんな性格 なの?
クマの性格は「警戒心が強い」「慎重」「おくびょう」などと表現されます。
例えば、山で人間が近づいたときは、クマが先に人間に気づいて、出合わないように立ち去ってくれているようです。
ただ、食べ物にはとてもこだわり、「おいしい」と思ったものを得るためや、「自分のものだ」と思ったものを守るためには、とても攻撃的になります。
Q7 クマは頭 が良 いの?
クマは学習能力や記憶力が高く、イヌより頭が良いともいわれます。
特に食べ物について、見たり、においをかいだり、経験したことをよく覚えているようです。
Q8 クマの大 きさはどれくらい?
ヒグマは日本の陸上でもっとも大きい野生動物です。
ヒグマもツキノワグマもオスの方がメスよりも大きく、ヒグマの大人のオスは、体長150~200㎝(※3)、体高70~120㎝(※4)、体重150~250kgほどです。後ろ足で立ち上がると3mほどになることもあります。
ツキノワグマの大人のオスは体長120~150㎝、体高50~60㎝、体重50~120㎏ほどです。
ヒグマはサケやマスなど栄養が豊富なものを食べるので体が大きくなり、ツキノワグマは木の実を食べるときに木登りなどしやすいよう小さめの体になっているようです。
※3 体長は、四つ足で立った状態の鼻先から尻尾の先までの長さ。
※4 体高は、四つ足で立った状態の地面から、背中の一番高いところまでの高さ。

Q9 クマは強 いの?
クマは、スピードもパワーも、人間より優れています。
例えば、大きく、重い体でありながら、時速40~50km、100mを9秒の速さで走れるようです。木登りもでき、川や海を泳ぐこともできます。ヒグマは穴を掘るため、ツキノワグマは木に登るために使うことが多いですが、それぞれ鋭い爪もあります。
臭いをかぐ力はイヌよりも優れていて、音にも敏感だといわれています。
日本ではオオカミが絶滅したため、クマに天敵はおらず、陸上生態系の頂点です。
参考 資料
・『にっぽんのクマ』(山﨑晃司監修、2025年、カンゼン)
・環境省「豊かな森の生活者 クマと共存するために」
取材 協力 ・監修 :小坂井 千夏 さん
農研機構畜産研究部門動物行動管理研究領域動物行動管理グループ主任研究員。日本クマネットワーク事務局、日本哺乳類学会員。ツキノワグマの行動と、ドングリなどの堅果類の豊作・凶作との関係などについて研究。









