「地球防衛隊SDGs」第75話解説編「自発的国家レビュー」

最近「SDGs」という言葉をよく目にするようになったよね。
学校で習った人もいるはず。
ちょっとむずかしそうだけど、学習まんが「地球防衛隊SDGs」で楽しく学んじゃおう。
今回は、自発的国家レビューについて解説するよ。

「SDGsの日本の成績」をテーマにしたまんが第75話はコチラ!
政府がSDGs の進み具合を自主的に評価

ねえ、スモール。SDGsの日本の成績は、世界で見れば、伸びてはいないけれど、上位の方なんだね。





そうだね。国際的な研究組織「SDSN(持続可能な開発ソリューション・ネットワーク)」が、共通の国際指標で評価したものだから、とても前向きなことだよ。
そんな日本の取り組みを、日本自体がどう評価しているかは知りたくない?



えー、知りたい! そういう報告書とかがあるの?




各国の政府が取り組みを自己評価する「自発的国家レビュー」というものがあって、日本も2025年にまとめている(※)。17の目標別に、SDSNの報告書で評価対象となった国際指標に限らずに、日本の現状に沿ったさまざまな取り組みとその成果などが記してあるよ。



例えば、よくできたと評価しているものは何がある?




レビューでは、代表して4つの目標を挙げて、取り組みが進んだと評価している。
その目標と、具体的な内容例を紹介すると
・3「すべての人に健康と福祉を」は、社会全体で仕組みや環境を整えて、健康に生活できる「健康寿命」が延びた。
・8「働きがいも経済成長も」は、失業率は下がって、一般労働者の平均賃金は過去最高になった。
・9「産業と技術革新の基盤をつくろう」は、災害に強いインフラの整備を計画的に進めている。
・13「気候変動に具体的な対策を」は、温室効果ガスの排出・吸収量(排出量から吸収量を引いた量)を減らすことができて、過去最低になった。



健康寿命って、SDGsのターゲットとか指標になってるの?



直接、ターゲットや指標にはなっていない。けれども、日本は妊婦死亡率などの指標はクリアしてるし、指標にあるものをよくすることだけでは「すべての人に健康と福祉を」は達成できないからね。高齢化が進む日本ならではの視点だと言えそう。


そうだね。17の目標、169のターゲット、およそ230の指標は、「絶対これだけは」ってしぼりこんだものだろうからね。
じゃあ、次は課題についてのレビューを教えて。


課題がある目標として、2つを特に挙げている。
その目標と、具体的な内容例は
・5「ジェンダー平等を実現しよう」は、ジェンダー・ギャップ指数が世界で下位で、特に経済面と政治面で遅れている。それに対して、それぞれ法律で、企業、政党・政治団体に改善を促している。
・10「人や国の不平等をなくそう」は、相対的貧困率がOECD(経済協力開発機構)加盟国の中で高め。それに対して、生活困窮者への相談支援や最低賃金の引上げを行っている。


SDSNの報告書では、12「つくる責任つかう責任」、14「海の豊かさを守ろう」、15「陸の豊かさも守ろう」も重大な課題があるってなってるけど。





14「海の豊かさを守ろう」、15「陸の豊かさも守ろう」は、SDSNの報告書の評価に関連するような対策は記してある。ただ、12「つくる責任つかう責任」で指摘されていた、電子廃棄物とプラスチックごみについては触れられていない。



そうなんだね。。。これからは、どう取り組んでいくんだろうね。



レビューには今後の方針も書かれていて、SDGs全体として、日本は少子高齢化が進み、災害も多いことから「課題先進国」のモデルとして、開発途上国と一緒に持続可能な社会をつくっていきたい方針のようだね。
また、SDGsに取り組む政府外部のいろいろな組織が、現状を批判的にチェックした評価もまとめてあってね。



課題を分かりやすくするために、厳しめなのかな。面白いね。




あれはデータがないぞ、この対策は効果が出てないぞ、などとたくさん指摘してあって、日本の現状をより理解できる。さらに、わたしたち「消費者」についての評価や課題の項目もあるから、ぜひ見てみるとよいよ。
イラスト/奈良裕己
監修/佐藤寛









