自分の国の国旗をつくっちゃえ!?小島よしお流の本の楽しみ方【読書推せん文リレー第3回】
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そんなとっておきの一
・おすすめしたい本と、おすすめの理由を書いた推せん文をバトンにして、リレーをつないでいくよ。
・登場するのは学研キッズネットに所属する「探Qキッズ」3名と、いろいろな分野で活躍している著名人の3名。
・次のゲストに読んでほしい本の推せん文を書いてもらって、次のゲストには読んだ感想も聞いていくよ!
第 3回 ゲスト 小島 よしおさん
お笑い芸人として、数多くのバラエティ番組やイベントで活躍中。YouTube『小島よしおのおっぱっぴー小学校』や、『ピーヤの休日』では、算数や生き物、野菜の知識を楽しく紹介しているよ。著書に『小島よしおのボクといっしょに考えよう』(朝日新聞出版)、『最強無敵の雑草たち』(家の光協会)。
本 に影響 を受 けて実行 した「ぼくらの卒業式 」。今 でも忘 れられない思 い出 に!
僕のお父さんも2つ上のお兄ちゃんも読書家で、家には漫画で学ぶ歴史やことわざの本がたくさんありました。そういう環境で育ったので、僕も本が大好きに。
漫画や小説をたくさん読んだけど、特に好きだったのが『ぼくらシリーズ』(宗田理/KADOKAWA 角川つばさ文庫)。
中学校のクラスメイトが一丸となって、意地悪な先生や悪い大人にあの手この手で立ち向かうストーリーです。その影響を受けて、高校の卒業式に「ぼくらの卒業式」を実行したんだ!
僕がリーダーとなって各クラスの学級委員長に指示して、卒業式で歌う予定のない曲の歌詞カードと、クラッカーを全校生徒400人分用意。
ピアノの伴奏もしっかり手配してね。
卒業式当日は、先生に「小島、何かたくらんでるでしょう?」と言われて、「まずい! 秘密の計画がバレている!?」とドキドキしたな。
「卒業生退場」という声がかかったその瞬間、僕が「ちょっと待った!」と叫んで、マイクを持ってステージに立ってみんなに熱いメッセージを送ったんだけど、途中でマイクが切られちゃってね。
でも僕たちにとっては“そんなの関係ねえ!”。
ピアノの伴奏に合わせて、みんなで立ち上がって歌ったんだ。
「感動的だった」って言ってくれた友達がいてうれしかったし、僕にとっても青春の1ページ。忘れられない思い出になりました。
本 から“やってみよう!”の気持 ちが生 まれる!
大人になった今でも、本から何かを学んだり、「これをやってみよう!」と思うことがたくさんあるんだ。
サントリーをつくった鳥井信治郎さんの人生を描いた『琥珀の夢』(伊集院静/集英社)という本の中で、商品をつくってから届けるまでが仕事だ、と書いてあったんだよね。僕はその本を読んだ頃に絵本を出版したんだけど、本を描くのが自分の仕事、売るのは本屋さんってどこかで考えていたんだ。
でもそうじゃない、「絵本をつくってみんなのところに届けるまでが僕の仕事だ!」って考えが変わって、本屋さんをまわったり、絵本の読み聞かせをするようになったんだ。
振り返ると、あの時に考えが変わってよかったなって。本には自分の行動を変えるパワーがあると思っているよ!
読 んでほしい!の想 いをつなげる推 せん文 リレー
読書推せん文とは、「あの人に好きな本を伝えたい!」という思いを込めた文章のこと。心に残った言葉や登場人物、共感するストーリーなどを書いて、好きな本を誰かに向けておすすめしてもらいます。今回は第2回目のゲスト・横田夏向さんからお笑い芸人・小島よしおさんへ、そして小島よしおさんから岡本知紗さんへの推せん文を紹介します。
【横田夏向 さんからのおすすめ本 】桃太郎電鉄 を通 して日本 各地 のことを知 って鉄道 の旅 を楽 しんでほしい!
前回ゲストの横田夏向さんから、小島よしおさんにおすすめしたい本を教えてもらいました。その魅力やおすすめする理由とは?
『桃太郎電鉄 でポイント135 日本 地理 まるわかり大 図鑑 』
コナミデジタルエンタテインメント(絵 ・監修 )、伊藤 賀一 (監修 )、玉田 久文 (監修 )/講談社
日本の気候や地形などの基本的な情報からSDGsやエネルギー問題などの最新情報まで、135のポイントを読んで遊びながら日本地理が学べる一冊。初級から上級までクイズがあり、親子で「なるほど!」と楽しみながら学ぶことができる。
お仕事で日本各地を巡ることが多い小島さんに、地域への理解をさらに深めて鉄道の旅を楽しんでほしいと、この本をおすすめしてくれました。
日本各地を飛び回る人に読んでほしい!横田夏向さんのおすすめの本は?【読書推せん文リレー第2回】
本 で知 った地域 ネタで会話 が盛 り上 がったんだ!(小島 さん)
学校で地理や社会を学んできたけれど、「意外とわかっていなかったな」っていうのがこの本を読んで最初に思ったこと。
例えばよく耳にする「季節風」も、夏は太平洋から、冬はユーラシア大陸から吹く、ということを改めて知りました。大人になると記憶が曖昧になってしまうし学び直す機会もなかなかないから、もう一度知ることができたのはすごくうれしい!
お仕事で和歌山に行ったときも、「和歌山は有田みかんが有名ですけど、柿や梅もありますよね!」と、この本で知ったことを話したら、みんなすごく喜んでくれたよ。横田サマサマだね!
いろいろな地域 の魅力 も再 発見 したよ(小島 さん)
「住みたい街ランキング」という特集をテレビで見たことがある人も多いと思うんだけど、ランクインするのは大都市ばかり。だから、それ以外の場所に住んでいる人は、東京や神奈川には敵わない……なんて思ってしまうこともあるんじゃないかな。
でも東京や神奈川のパワーを支えているのは、関東の茨城や栃木、千葉など。そこでつくられる農産物が、みんなの力になっているんだよね。地域の支え合いがあるから、今の日本が成り立っているというのも、この本で改めて知ることができたよ。だから、自分の住んでいる地域は……と落ち込んでいる人がいたら「きみの住んでいるところはとっても魅力的なんだよ!だってね……」って理由を伝えてエールを送りたい!
僕は野菜の歌を歌って野菜の良さを伝える仕事もしている立場なのに、実は「促成栽培」と「抑制栽培」のこともあまり知らなかったんだ。
この本で、「促成栽培」は収穫・出荷を早くする栽培のこと、「抑制栽培」は遅らせる栽培のことで、商品の価値を高めることができるというのを改めて知ったよ。この知識を、これからの僕の仕事に生かしていきたいと思ってるよ!
名所 を知 って、電車 旅 では外 を眺 めるのが楽 しみになった(小島 さん)
僕は電車移動をするときは本を読むことが多かったんだけど、横田くんが“この本で電車旅をもっと楽しんでほしい!”とメッセージをくれたので、気づいたら窓からの景色を見るようになりました。
本で紹介されていた、大井川や天竜川、浜名湖を窓から眺めると、「あった!あった!」ってワクワクするし、気分も変わるね! 静岡県富士市に、桃太郎電鉄に出てくる「決算」の画面を撮影できるスポットがある、というのも初めて知りました。
「どの辺りにあるんだろう?」って想像するのもすごく楽しいね。
僕は本には2段階の楽しみ方があると思ってるんだ。
①自分で読んで感動したり楽しくなる
②それを人に伝えた時の相手の姿を見てまた自分が喜ぶ
っていうね。
『桃太郎電鉄でポイント135 日本地理まるわかり大図鑑』はまさにその楽しみ方ができる一冊だと思っているよ。
【海外 に興味 がある知紗 さんへのおすすめ本 】
国旗 の成 り立 ちを通 してその国 をよく知 ってほしい!
次のゲストは小学2年生の岡本知紗さん。世界の歴史や海外に興味があって、お父さんがドイツとベルギーへ出張した経験があるのだそう。そんな知紗さんにおすすめしたい本を聞いてみました。
『そんなわけで国旗つくっちゃいました!図鑑』
吹浦忠正(監修)、粟生こずえ(文)、なかさこかずひこ!(構成・絵)/主婦の友社
どんな理由があって今の国旗になったのか、世界各国の国旗の成り立ちを紹介する一冊。クスッと笑えるエピソードから、えー!?っと驚くエピソードまで、それぞれの国旗の成り立ちの理由を地域ごとに紹介。この一冊があれば、あなたも今日から国旗博士!
知紗ちゃんは海外に興味があると言っていたので、世界の国旗とその成り立ちがわかるこの本を選んだよ。
今年はパリオリンピックの開催年だから、国旗を目にする機会が多いと思うんだ。テレビを見ながら、「この国旗の色は、こういう理由があるんだよ」って教えてあげられたらかっこいいよね。僕だったらすぐ人に教えちゃうな!
国旗は僕たちが生まれた時から当たり前のように存在しているから、つくられた理由ってほとんどの人が知らないんじゃないのかな。例えば日本だったら赤は太陽、白は清らかな心を表していたり、ネパールのデザインはヒマラヤ山脈の形をモチーフにしてつくられたんだって。国旗を知ることは、その国を深く知るきっかけにもなると思うんだ!
お父さんがベルギーとドイツに出張したことがあると聞いたので、ベルギーとドイツの国旗の話をしてあげたら、お父さんも喜ぶと思う。知紗ちゃんが国旗について知る、お父さんに伝えてお父さんが喜ぶ、その姿を見て知紗ちゃんもうれしくなる。
みんなも『そんなわけで国旗つくっちゃいました!図鑑』で、2段階の本の楽しみを味わってね!
「読書 推 せん文 」をもっと見 る!
読書推せん文コンクール公式サイトには、過去の入賞作品の中から、本と推せん文を検索できる「お気に入りの一冊ライブラリー」機能があります。
本のジャンルでの検索はもちろん、それ以外にもいろいろな方法で検索できます。例えば、「わくわく」「ほっこり」など推せん文に込められた【気持ちのタイプ】や、【すすめている相手】など。
楽しみながら本を探したり、推せん文を読んでみてくださいね!
第 4回 読書 推 せん文 コンクールの作品 を募集 中 !
読書推せん文コンクールでは、今年もみなさんからの作品を募集しています。みなさんは誰かにおすすめしたい本はありますか? 読んでみてほしい理由はなんですか? いつもと違う視点で本について考えてみると、もっと本を読むのが楽しくなるかも!
撮影/小川健 ヘアメイク/松本智色 スタイリング/松本ユウスケ イラスト/かとうとおる 取材・文/末永陽子