あおきしげる【青木繁】 (1882〜1911)明治(めいじ)時代後期を代表する洋画家。福岡(ふくおか)県久留米(くるめ)市の出身。東京美術(とうきょうびじゅつ)学校(今の東京芸術(とうきょうげいじゅつ)大学美術(びじゅつ)学部)に入って黒田清輝(くろだせいき)に学び,在学(ざいがく)中の1903(明治(めいじ)36)年に「黄泉比良坂(よもつひらさか)」ほかで第1回白馬会賞受賞(はくばかいしょうじゅしょう)。翌年卒業(よくねんそつぎょう)して発表した「海の幸(さち)」は,かれのロマン的(てき)気分がもっとも強くあらわれている作品で,青木繁(あおきしげる)の名声を高めた。ほかに「わだつみのいろこの宮」「平安時代」など神話をテーマにした作品がある。晩年(ばんねん)は不幸(ふこう)つづきで,福岡(ふくおか)の病院で結核(けっかく)のため若(わか)くして死んだ。