だれもが無料で利用できる,国内外の文学作品1万作品以上を収録したインターネット上の電子図書館のこと。1997(平成9)年にスタート。作者の死後50年がたち,著作権が消滅した作品を中心に,スタッフがボランティアによる無償の入力・校正作業をおこない,広く一般に提供しているもの。最近のタブレット=パソコンや専用の電子書籍リーダーの普及によって利用者が急増している。◇国際的な著作権のとりきめを定めた「ベルヌ条約」では著作権の保護期間は作者の死後50年であったが,近年,欧米諸国では70年とする流れが強まっており,日本が交渉参加を表明しているTPP(環太平洋経済連携協定)もその流れにそっている。もし日本が著作権保護期間を70年にすることに同意した場合,青空文庫の相当数の作品は利用不可能になり,今後20年間は新しい作品も収録することがほとんどできなくなる。⇒著作権,ベルヌ条約