あくとう【悪党】 鎌倉(かまくら)時代後半から南北朝(なんぼくちょう)時代に,幕府(ばくふ)や荘園(しょうえん)領主(りょうしゅ)に反抗(はんこう)した集団(しゅうだん)。鎌倉(かまくら)時代後期,土着の豪族(ごうぞく)や名主(みょうしゅ)のなかからおこった武士団(ぶしだん)のうち,年貢(ねんぐ)をこばんだり,近くの荘園(しょうえん)や所領(しょりょう)をおかす者があらわれた。悪党(あくとう)の名は,幕府(ばくふ)がかれらをさしてつけた名称(めいしょう)。悪党(あくとう)は幕府(ばくふ)や荘園領主(しょうえんりょうしゅ)の力を弱め,農村の新しい支配(しはい)者となっていった。コーチ 当時の史料(しりょう)では,楠木正成(くすのきまさしげ)も「悪党楠兵衛尉(あくとうくすのきひょうえのじょう)」と記されている。