西アジアと中央アジアの接点に位置する内陸国。政体は共和政で,元首は大統領。首都カブール。国土の大半は山岳と砂漠で耕地が少ない。国民の大部分が農牧業に従事し,遊牧民も多い。農業は前近代的で生産性がひくく,工業は綿製品・毛製品などの小規模家内工業が中心。地下資源は豊富であるが,天然ガス以外は開発がおくれている。1970年代にはいって政変があいつぎ,1979年にソ連軍が侵攻して親ソ政権を樹立して以降,反政府ゲリラの活動によって経済活動は低迷した。1989年にソ連軍が撤退完了。1992年に反政府ゲリラ側が政権をにぎったが,ゲリラ各派間の主導権争いから内戦が再発。戦闘が拡大するなかで,タリバン(イスラム学生が1994年に設立,パキスタンが支援)がほぼ全土を制圧した。しかし,2001年9月ニューヨークなどの同時多発テロをきっかけに,米英軍による空爆が行われ,同年12月には反タリバンの北部同盟を中心としたアフガニスタン暫定政権が発足した。2004年に新憲法を制定し,大統領選をおこない,カルザイが当選。面積:65.2万km2,人口:3141万。
国名の由来
「アフガン族の国」という意味。スタンは国,土地を意味する。
国旗の由来
黒は苦難を,赤は独立運動で流された血を,緑は生命を表す。中央にはイスラム礼拝所の説教台などがえがかれている。