*あべのなかまろ【阿倍仲麻呂】 (698〜770)奈良(なら)時代の遣唐留学生(けんとうりゅうがくせい)。717年に遣唐使(けんとうし)にしたがって唐(とう)(中国)にわたり,秀才(しゅうさい)のほまれ高く,玄宗(げんそう)皇帝(こうてい)に仕えて重用された。753年,唐僧(とうそう)鑑真(がんじん)をともなって帰国の途(と)についたが,船が難破(なんぱ)して目的(もくてき)をはたさず,長安(ちょうあん)(今の西安(シーアン))にもどって再度唐(さいどとう)朝に仕え,中国で一生を終えた。その間,節度使(せつどし)として今のベトナムにおもむいたこともある。コーチ 唐(とう)の詩人李白(りはく)や王維(おうい)とも親しく交り,文名をあげた。「天の原ふりさけみれば春日(かすが)なる三笠(みかさ)の山に出(い)でし月かも」の望郷(ぼうきょう)の歌は有名。