鹿児島県南部の奄美群島に広がる国立公園。奄美大島,加計呂麻島,請島,与路島,喜界島,徳之島,沖永良部島,与論島の8島とその周辺の無人島,海域からなる。世界の同緯度の地域には乾燥帯が広がるが,この地域には国内最大規模の亜熱帯照葉樹林とマングローブが広がり,アマミノクロウサギ,アマミトゲネズミ,アマミイシカワガエルなどの固有種や希少な動植物が生息する。石灰岩の断崖やカルスト地形など多様な地形もみられる。海域には,世界的に北限に位置するサンゴ礁が広がる。これらの自然の影響を受けた伝統的な暮らしや風習がみられる。シーカヤック,ダイビング,マングローブでのカヌー体験などが行われ,多くの観光客が訪れる。2017(平成29)年に国立公園に指定された。