(1942〜2016)アメリカ合衆国のプロボクサー。アメリカのケンタッキー州ルイビルに生まれる。本名カシアス=マーセラス=クレイ=ジュニア。12歳でボクシングを始め,1960(昭和35)年のローマオリンピックのライトヘビー級で金メダルを獲得し,プロに転向。1964年に史上最年少(当時)で世界ヘビー級チャンピオンになった。このころ,黒人イスラム教組織のブラック・ムスリムに入信し,「モハメド=アリ」と改名する。黒人解放運動に関わり,1960年代に始まったベトナム戦争では徴兵を拒否したため,懲役5年の刑(のちに無罪を獲得)とチャンピオンベルトのはく奪が言い渡された。3年半のブランクののち復帰すると,1974年,1978年と計3度チャンピオンの座につく。晩年はパーキンソン症候群を患い,1981年に引退。その後は病をおしてさまざまな政治活動・文化活動を行い,湾岸戦争の際にはイラクを訪れてアメリカ人の人質解放に尽力した。1996(平成8)年のアトランタオリンピックでは聖火リレーの最終ランナーを務めた。