電気をおびた粒子(原子や原子団)のこと。陽イオンと陰イオンとがある。
陽イオン
原子や分子などから何らかの方法で,電子をとりさると,全体としては正の電気をおびる。これを陽イオンという。
用例
水素イオンH+,ナトリウムイオンNa+,銅イオンCu2+
陰イオン
原子や分子が外部から電子をとり入れると,全体としては負の電気をおびる。これを陰イオンという。
用例
塩化物イオンCl–,水酸化物イオンOH–,硫酸イオンSO42-
電解質とイオン
電解質が水にとけると電離して,陽イオンと陰イオンになる。たとえば,塩化ナトリウムNaClは次のように電離する。NaCl → Na+ + Cl–
コーチ
イオンができるのは電解質溶液にかぎらない。放射線で気体を照射したときや,気体をひじょうな高温度に加熱したときなどもイオン化する。