軟体動物 頭足類(イカ綱)に属する動物のうちで,4対の通常の腕のほかに1対の触腕をもつ十腕類(イカ亜綱)をさす。体は紡錘形またはふくろ状で,体の後方にひれがあり,前後自由に遊泳できる。急激な動きには,体内に吸いこんだ水をふきだすジェット噴射をおこなう。俗にイカの足といわれる腕は10本あるが,そのうちの2本は他のものよりも長く,先のほうがやや広くなっていて,そこにも吸盤がある。この腕を触腕といい,えものをとらえるときは,これをすばやくのばす。大別すると,体内にかたい甲をもつコウイカ類と,そうでないものとに分けられる。コウイカ類は主として沿岸性である。ほかのイカは一般に沖合いを回遊し,ヤリイカ・スルメイカ・ホタルイカなどをふくむ約25科が知られている。