いざよいにっき【十六夜日記】 鎌倉(かまくら)時代後期に阿仏尼(あぶつに)が書いた紀行(きこう)文。1280年ころ成立(せいりつ)。夫の藤原為家(ふじわらのためいえ)の没後(ぼつご),先妻(せんさい)の子為氏(ためうじ)と実子為相(ためすけ)の間に相続(そうぞく)問題がおこり,阿仏尼(あぶつに)は実子の相続(そうぞく)を幕府(ばくふ)にうったえるために,京都(きょうと)から鎌倉(かまくら)に下った。そのときの旅日記で,実子を思う母の気持ちや道中の景色(けしき)が印象的(いんしょうてき)に書かれている。