**いしかわ【石川(県)】

県名の由来:石川(いしかわ)は,文字どおり石の多い川の意味で,古くからの石川郡美川(いしかわぐんみかわ)町(今の白山(はくさん)市)に県庁がおかれたことから県名となった。

県庁所在地

金沢(かなざわ)市

県の面積

4186km2

県の人口

117万人

県の代表的な伝統工芸品と祭り

〔伝統工芸〕

○加賀友禅(かがゆうぜん) ○九谷焼(くたにやき) ○金沢箔(かなざわはく) ○輪島塗(わじまぬり) ○山中漆器(やまなかしっき) ○金沢漆器(かなざわしっき) ○金沢仏壇(かなざわぶつだん) ○七尾仏壇(ななおぶつだん)

〔祭り〕

○青柏(せいはく)祭(七尾(ななお)市,5月3日〜5日)

位置(いち)・地形・気候(きこう)

石川(いしかわ)県は,中部地方の北西部に位置(いち)する。南北に細長い形をしており,能登(のと)半島が日本海に大きくつきでている。

県のほぼ北半分を能登(のと)地方,南半分を加賀(かが)地方といい,能登(のと)地方は低(ひく)い丘陵状(きゅうりょうじょう)の山々がつづく。一方,加賀(かが)地方は,東側(がわ)に白山(はくさん)を主峰(しゅほう)とする両白(りょうはく)山地がそびえ,山地からは犀(さい)川や手取(てどり)川が日本海に流れ出して海岸地域(ちいき)に金沢(かなざわ)平野をつくっている。

海岸線も能登(のと)と加賀(かが)ではちがい,能登(のと)地方が出入りのはげしいリアス海岸であるのに対して,加賀(かが)地方の海岸はゆるやかで,砂丘(さきゅう)が発達(はったつ)している。

気候(きこう)は,冬の日照(にっしょう)時間が少なく,積雪(せきせつ)の多い典型的(てんけいてき)な日本海側(がわ)の気候(きこう)である。また,春から夏にかけては,フェーン現象(げんしょう)がしばしばおこる。

歴史(れきし)

むかしは能登(のと)国と加賀(かが)国に分かれていた。室町(むろまち)時代,加賀(かが)国は富樫氏(とがしし)が守護(しゅご)だったが,一向一揆(いっこういっき)の農民軍(のうみんぐん)によって1488年にほろぼされた。加賀(かが)は,その後約(やく)100年間,農民(のうみん)たちの自治(じち)がつづき,「百姓(ひゃくしょう)のもちたる国」とよばれた。江戸(えど)時代には,能登(のと)・加賀(かが)・越中(えっちゅう)(富山(とやま)県)の3国が前田氏(まえだし)の金沢藩(かなざわはん)となった。

明治(めいじ)になって,七尾(ななお)県と金沢(かなざわ)県ができ,のち石川(いしかわ)県に統合(とうごう)された。そのとき富山(とやま)県も併合(へいごう)したが,1883(明治(めいじ)16)年にまた分離(ぶんり)して,現在(げんざい)の石川(いしかわ)県が成立(せいりつ)した。

産業(さんぎょう)

冬の積雪(せきせつ)が多いので,農業は稲作(いなさく)中心であり,耕地(こうち)にしめる水田の割合(わりあい)は約(やく)73%(2009年),米の生産額割合(せいさんがくわりあい)は農業全体の約(やく)55%となっている(2009年)。秋に晴天の日が少ないこともあって,晴天のつづく夏のうちに収穫(しゅうかく)して乾燥(かんそう)させる,早場(はやば)米の産地(さんち)である。砂丘(さきゅう)地や丘陵(きゅうりょう)地では,野菜(やさい)や果樹栽培(かじゅさいばい)が行われている。

水産(すいさん)業は,能登(のと)半島の七尾(ななお)・輪島(わじま)両港を中心に沿岸(えんがん)・沖合(おきあ)い漁業(ぎょぎょう)がさかんで,イワシ・アジ・サバ・ブリなどが水揚(あ)げされる。七尾湾(ななおわん)では,ノリ・カキの養殖(ようしょく)もさかんである。

工業の中心は繊維(せんい)工業と機械(きかい)工業で,繊維(せんい)工業の生産額(せいさんがく)は全国第5位(い)である(2009年)。繊維(せんい)工業は金沢(かなざわ)市や小松(こまつ)市で,機械(きかい)工業は小松(こまつ)市周辺(しゅうへん)で,繊維(せんい)・建設(けんせつ)・輸送用機器(ゆそうようきき)の生産(せいさん)が多い。

史跡(しせき)に富(と)み,金沢(かなざわ)市を中心に観光(かんこう)業もさかんである。

さかんな伝統(でんとう)工業

石川(いしかわ)県は伝統(でんとう)工業のさかんな県である。輪島塗(わじまぬり)・山中漆器(やまなかしっき)・金沢漆器(かなざわしっき)・金沢仏壇(かなざわぶつだん)・九谷焼(くたにやき)・金箔(きんぱく)などの金属箔(きんぞくはく)・加賀象嵌(かがぞうがん)・加賀友禅(かがゆうぜん)など,その種類(しゅるい)もたいへん多い。

石川(いしかわ)県でこのように伝統(でんとう)工業がさかんなのは,江戸(えど)時代に金沢藩(かなざわはん)がこれらの伝統工芸(でんとうこうげい)を保護(ほご)・奨励(しょうれい)したことに由来する。

美しくてじょうぶな漆器(しっき)として有名な輪島塗(わじまぬり)は,輪島(わじま)市を中心につくられている。輪島(わじま)市で漆器(しっき)づくりがさかんになったのは,木地(きじ)になるケヤキなどの木や漆(うるし)にめぐまれたこと,晴天の少ない湿度(しつど)の高い気候(きこう)が合ったこと,近くで産出(さんしゅつ)する珪藻(けいそう)土をむし焼きにしてくだいた「地の粉(こな)」をまぜて,漆(うるし)を塗(ぬ)り重ねる方法(ほうほう)が発見されたことなどによる。輪島塗(わじまぬり)の作業工程(こうてい)は20以上(いじょう)もあり,専門(せんもん)の職人(しょくにん)の手を次々にわたりながらつくられていく。輪島塗(わじまぬり)をはじめとする漆器(しっき)の食器(しょっき)の生産(せいさん)は石川(いしかわ)県が全国2位(い)である(2009年)。

九谷焼(くたにやき)は金沢(かなざわ)市や能美(のみ)市寺井(てらい)町でつくられている。佐賀(さが)県の有田焼(ありたやき)の製法(せいほう)がつたわって発展(はってん)したといわれ,五彩(ごさい)(緑・黄・赤・紫(むらさき)・紺青(こんじょう))のあざやかな色使いが特徴(とくちょう)である。

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