インカていこく【インカ帝国】 15〜16世紀(せいき),コロンビア南部からチリ北部までのアンデス山脈(さんみゃく)と周辺一帯(しゅうへんいったい)を支配(しはい)した国。インカ族が,11世紀(せいき)ころ,クスコを中心に勢力(せいりょく)をひろげて,15世紀(せいき)に,クスコを首都に大帝国(ていこく)を完成(かんせい)した。大規模(きぼ)なかんがい設備(せつび),石造(せきぞう)の建築(けんちく),道路の建設(けんせつ)などを行い,青銅器(せいどうき)を使い,金銀を装飾(そうしょく)に使っていた。国王は太陽神の化身(けしん)とされ,ととのった行政組織(ぎょうせいそしき)もあった。◇1532年,スペイン人の略奪(りゃくだつ)者ピサロの小部隊(ぶたい)にほろぼされた。