いんきょくせん【陰極線】 真空放電などで,-極(マイナスきょく)(陰極(いんきょく))から飛(と)びだす電子の流れ。ガラス管(かん)の中に電極(でんきょく)を封(ふう)じこめ,真空ポンプで空気をぬいて減圧(げんあつ)し,直流高電圧(こうでんあつ)をかけると,陽極(ようきょく)の後ろのガラスに蛍光(けいこう)を発する。このとき,途中(とちゅう)に磁極(じきょく)や電極(でんきょく)を近づけると,蛍光(けいこう)を発する場所が変化(へんか)し,途中(とちゅう)に物体をおくと,その影(かげ)が陽極(ようきょく)の後ろのガラスに写る。このことから,陰極(いんきょく)から負電荷をもった高速の粒子(りゅうし)がとびだしていることがわかる。コーチ イギリスの物理学者クルックスが発見し,のちにトムソンによって電子であることがたしかめられた。