(1922〜1998)昭和・平成時代の政治家,第75代内閣総理大臣。滋賀県生まれ。造り酒屋の地方の名家の長男。1943(昭和18)年,大学在学中に学徒出陣し,シベリア抑留を体験する。帰国後,県会議員をへて,60年,衆議院議員選挙に無所属で出馬し初当選,自由民主党に入る。第1次中曽根康弘内閣で通産大臣,竹下登内閣で外務大臣をつとめる。小説・歴史書の執筆やピアノ演奏など才人としても知られた。1989(平成1)年6月,竹下登が退陣したあと総理大臣に就任。しかし就任3日後に女性問題が発覚,翌月の参議院議員選挙ではリクルート問題・消費税問題・農産物自由化問題の逆風もあり,自民党は大敗。責任をとって8月,就任2か月あまりで退陣した。