鉄道旅行のさい,車中で食べるために駅の売店やプラットホーム,車内で販売されている弁当。駅弁第1号は,1884(明治17)年の高崎駅,1885年の宇都宮駅の,おにぎりに漬け物の弁当,また1877(明治10)年の梅田駅で販売されたのが最初,などの諸説がある。もとはどの駅でも同じような幕の内弁当が多かったが,やがて地方の食材を生かした「ご当地弁当」が多くなり,手軽に郷土の味覚を味わえる旅行の楽しみの1つになった。北海道のカニめし・イカめし,富山のマスずし,群馬の峠の釜めし,広島のカキめしなどが代表的なもの。デパートやスーパーマーケットでも産地直送で売られることが多くなった。