アフリカ州の北東部からシナイ半島にまたがる国。政治体制は共和制で,元首は大統領。首都:カイロ,面積:100.2万km2(2015年),人口:9755万(2017年),言語:アラビア語(公用語),英語,フランス語,宗教:イスラム教,キリスト教(コプト教など),民族:エジプト人(アラブ系)など。
自然のようす
国土の大部分は乾燥帯に属し,砂漠が広がる。ナイル川ぞいと下流のデルタに豊かな農業地帯が広がる。
あゆみ
紀元前3000年ごろに統一国家が誕生し,以後,古代エジプト文明がさかえた。7世紀にアラブ人に征服されてからイスラム王朝が交代して支配した。16世紀にオスマン帝国に征服され,19世紀後半にはイギリス軍に占領された。1914(大正3)年にイギリスの保護国となったが,1922年にイギリスから独立し1953(昭和28)年に王制を廃止して共和国となった。
産業のようす
綿花・米・小麦・トウモロコシ・ナツメヤシなどを栽培するが,1953(昭和28)年以降に工業化が急速に進み,油田も開発された。石油の輸出,スエズ運河の通航料,観光収入,海外出かせぎ労働者からの送金による収入が多い。ナイル川沿岸は古代エジプト文明がさかえた地域で,ピラミッド・スフィンクスなど多くの遺跡があり,これらの遺跡をいかした観光業がさかん。
日本との貿易
エジプトから日本への輸出:揮発油,野菜と果実など。
エジプトの日本からの輸入:バスとトラック,一般機械,乗用車など。(2015年)
国名の由来
「創造神プターの宿る地」を意味する,ギリシャ語のアエギュプトス。
国旗の由来
赤,白,黒は「アラブ統一」の旗じるしとされる色。ワシの足もとに国名をアラビア語で書いたリボンがついている。