数年に1度,赤道太平洋域の海面水温が平年よりも高くなり,1年以上つづく現象。南アメリカのペルー沖では,クリスマスごろから春にかけて,北から暖水が進入して海面水温が高くなり,カタクチイワシ(アンチョビ)などが不漁になることがある。この現象をクリスマスにちなんで,スペイン語でエルニーニョ(神の子イエスの意味)とよんでいた。ところが数年に1度,この暖水域が中部赤道太平洋域にまでおよび,海面水温が平年よりも1〜2℃,ときには2〜5℃も高くなり,1年以上もつづく大規模な現象がおこる。現在は,この現象のほうをエルニーニョとよぶ。
コーチ
この
広範囲の水温
異常は赤道
域の大気の
循環に
影響をあたえ,
異常気象をもたらすなど,世界の
気候に大きな
影響をおよぼしている。