えんくう【円空】 (1632〜1695)江戸(えど)時代初期(しょき)の僧(そう)・仏像(ぶつぞう)彫刻(ちょうこく)家。美濃(みの)国(岐阜県(ぎふけん))に生まれる。富士(ふじ)山や白山(はくさん)にこもって修行(しゅぎょう)をしたのち,北海道(ほっかいどう)をはじめ東日本各地(かくち)をめぐり,天台宗(てんだいしゅう)を広めるとともに,おびただしい数の仏像(ぶつぞう)をのこした。がっしりとした骨(ほね)組みをもつ,なた(木や竹などをわるのに用いる刃物(はもの))で力強くほられた仏像(ぶつぞう)の顔には特有(とくゆう)の微笑(びしょう)が見られ,これを「円空仏(えんくうぶつ)」とよんでいる。