約500万年前から約100万年前に生きていた化石人類の一種。顔つきや体の形は,いまの類人猿,とくにチンパンジーに似ていた。脳の大きさもまだ500cm3あまりで,ゴリラと同じぐらいであった。しかし,サルとちがって,かれらは2本足で立って歩き,歯の形も,人類の特徴を示していた。また,きわめて原始的な石器や骨でつくった道具を使い,小さな動物をとらえて食べていたと思われる。猿人の化石は,アフリカで多く発見されているが,ジャワ(インドネシア)でもよくにた化石が見つかっている。◇1924年以降,南アフリカ各地で発見されたアウストラロピテクスは,この猿人のなかまである。