エントロピー 熱(ねつ)力学において,物質系(ぶっしつけい)の状態(じょうたい)を示(しめ)す物理量(ぶつりりょう)の1つ。物質系(ぶっしつけい)が,絶対(ぜったい)温度Tのもとで,状態(じょうたい)Aから状態(じょうたい)Bへの等温可逆的(かぎゃくてき)な変化(へんか)により微小(びしょう)な熱量(ねつりょう)dQをうけるとき,そのエントロピーSは dS = dQ/Tだけ増加(ぞうか)すると定義(ていぎ)される。物質系(ぶっしつけい)が外部と熱(ねつ)の出入りなしに断熱変化(だんねつへんか)するとき,変化(へんか)が不可逆的(ふかぎゃくてき)であればかならずエントロピーは増大(ぞうだい)する(熱(ねつ)力学第2法則(ほうそく))。統計(とうけい)力学では,物質(ぶっしつ)を構成(こうせい)する粒子(りゅうし)などの運動の秩序(ちつじょ)の度合いをあらわすものとされ,無秩序(むちつじょ)のものほどエントロピーは大きいことになる。