橋下徹大阪市長がひきいる政治団体。タレント弁護士として知られた橋下徹は2008(平成20)年1月の選挙で大阪府知事に就任,積極的な地方分権,大阪府と大阪市の二重行政を解消するための「大阪都構想」(大阪市・堺市を解体・編成しなおして東京のような特別区を設ける)を打ち出したが,大阪市をはじめ府下の市町村,他の地方公共団体から強い反発を受けた。くわえて地方分権推進に消極的な国に対する不満もあり,2010年4月,みずからひきいて政治団体・大阪維新の会を設立。同月の大阪府議選・大阪市議選・堺市議選で多数の候補者を立てて圧勝,さらに2011年11月には橋下は府知事を辞職して大阪市長選に立候補して当選,府知事選には維新の会幹事長の松井一郎を送りこみ当選させ,大阪府・大阪市が連携して大阪都構想・地方分権を推進することが可能になった。大阪都構想,道州制の導入,さらには国政についての首相公選制や参議院の廃止などの政策をもりこんだ「維新八策」を提言。2012年9月,民主党やみんなの党から国会議員7名を合流させ国政政党「日本維新の会」を結党。日本維新の会は11月,石原慎太郎ひきいる「太陽の党」と合流。12月の衆議院議員選挙で54議席を獲得する大躍進を見せ,国政での大きな発言権を得ることになった。