おおとものたびと【大伴旅人】 (665〜731)奈良(なら)時代の貴族(きぞく)・歌人。家持(やかもち)の父。朝廷(ちょうてい)で重きをなし,大納言(だいなごん)・従二位(じゅにい)まで進んだ。晩年(ばんねん)は大宰帥(だざいのそつ)(大宰府(だざいふ)の長官(ちょうかん))として長く九州にとどまり,死の前年に帰京。『万葉集(まんようしゅう)』に80首ほどの短歌と長歌があり,「酒をほむる歌」などには人生を楽しみたいとする生活観(せいかつかん)がうかがえる。大宰府(だざいふ)時代,歌人の山上憶良(やまのうえのおくら)と交友をもった。