(1961〜 )アメリカ合衆国の政治家,第44代大統領(在任2009〜2017)。ハワイのホノルルに生まれる。父はケニア出身の留学生で,母はカンザス州生まれの白人。インドネシアで過ごした後,ハワイで育つ。その後,アメリカ本土に渡り,コロンビア大学,ハーバード法科大学院を卒業して弁護士となる。1997(平成9)年にイリノイ州議会議員に初当選し,2004年には民主党から連邦上院議員に初当選した。2007年には1期目ながら大統領選挙出馬を表明し,2008年の大統領予備選挙ではヒラリー=クリントン上院議員との激しい民主党候補者指名争いを制した。そして11月の本選挙で共和党のマケイン候補に圧勝して大統領に当選し,翌年1月にアメリカ合衆国史上初めてのアフリカ系(黒人)大統領に就任した。2012(平成24)年には再選され,2期8年大統領を務めた。任期中,国内政治においては経済格差の改善と雇用対策に取り組み,「オバマケア」と呼ばれる国民皆保険制度を実現した。外交においては国際協調を掲げ,世界各国との対話を重視した。2009年には「核なき世界」の実現を訴えた功績で,ノーベル平和賞を受賞した。