かいこくへいだん【海国兵談】 江戸(えど)時代中期の学者林子平(はやししへい)が,海防(かいぼう)の必要(ひつよう)を説(と)いた本。1787〜1791年刊(かん)。子平は長崎(ながさき)で,ロシアが千島(ちしま)・蝦夷(えぞ)地(北海道(ほっかいどう))に南下しようとしているのを知り,それを警告(けいこく)するために書いた。国外からの侵略(しんりゃく)にそなえて軍備(ぐんび)の充実(じゅうじつ)を説(と)いたが,1792年幕府(ばくふ)の政策(せいさく)を批判(ひはん)したとして,松平定信(まつだいらさだのぶ)によって罰(ばっ)せられた。