物質が,その物質特有の性質をうしなって,化学組成のちがう新しい物質にかわること。たとえば,ものが燃えたり鉄がさびたりすること。
加熱による物質の変化
物質を加熱すると,その状態が変化する場合と,物質そのものが変化する場合とがある。氷を熱すると,0℃でとけて液体になり,100℃で沸とうして気体の水蒸気になる。固体→液体→気体の3つの状態変化をし,反対に冷却すると,気体→液体→固体の変化をする。このように,物質を加熱したりひやしたりしても,状態が変化するだけで,物質そのものはかわらない。このような変化を状態変化という。一方,砂糖を熱すると,茶色の液体になり,さらに熱しつづけると,黒色の炭(炭素)になってしまう。これを冷却しても,もとの砂糖にはもどらない。このように,物質そのものが変化するのが化学変化である。
化学変化のいろいろ
化学変化には,鉄などがさびるように,ゆっくりした変化と,スチールウールが燃えるときのように,速い変化とがある。また,色がかわる変化,沈殿ができる変化,気体が発生する変化,熱が出る変化など,いろいろな化学変化がある。いずれの場合も,化学変化の前後で物質をつくっている原子の組み合わせが変化している。
対
物理変化・状態の変化
コーチ
化学変化を速める方法には,加熱,光の照射,放電や電気分解,振動,触媒の利用などがある。