県名の由来
県名は,古代からつづいてきた香川郡からとられた。香川の名は香東川からつけられたという説が有力だが,はっきりしない。
県庁所在地
県の面積
県の人口
県の代表的な伝統工芸品と祭り
伝統工芸品
○香川漆器
祭り
○百々手祭(三豊市,旧暦2月1日に近い日曜日)
位置・地形・気候
香川県は,四国の北東部にあって,北は瀬戸内海に面し,南は讃岐山脈をへだてて徳島県,西は愛媛県に接する。ほぼ半円の形をした讃岐半島と小豆島・豊島・直島などの瀬戸内海の島々からなる。
讃岐山脈からは,放射状に大小の川が北に流れ,それぞれが高松・大川・丸亀・三豊などの小さな平野をつくり,これらをまとめて讃岐平野とよぶ。坂出市と岡山県倉敷市児島との間を瀬戸大橋がむすんでいる。
香川県の面積は全国で最もせまいが,山地が約55%,平地が約45%と,平地の割合が大きく,土地の利用度は高い。
気候は,温暖で1年を通じて晴れの日が多い瀬戸内の気候である。年間の降水量は1200mm前後で,日本で最も少なく,川が短いこともあって水不足になることが多い。そのため,人々は昔から多くのため池をつくって田畑を干害から守ってきた。いまは,吉野川から香川用水が引かれている。
歴史
むかしは讃岐国といった。鎌倉時代には佐々木氏・近藤氏が守護としておさめた。南北朝時代以降,細川氏・三好氏・長宗我部氏が統治した。江戸時代には,高松藩(松平氏)・丸亀藩(京極氏)がおかれ,新田開発や塩田の開発がさかんに行われた。
明治になって,香川県となったが,その後徳島県や愛媛県との合併をへて,1888(明治21)年に現在の香川県が成立した。
産業
農業は温暖少雨という気候を利用して,農地の高度利用と集約的な経営が進んでおり,稲作を中心にしながら,さまざまな作物がつくられている。
レタス(全国6位)・タマネギ(全国9位)などの野菜,ミカンを中心とした果樹栽培がさかんである(2010年)。
水産業は,日本で最初に行われたハマチの養殖をはじめ,ノリ・エビなどの養殖がさかんである。
工業は,坂出市の塩田あとにつくられた番の洲工業地域に石油や機械・造船などの工業があるが,全体としては中小工場による軽工業の割合が大きい。
特産物としては小豆島のオリーブ油がある。
讃岐平野のため池と香川用水
香川県は,日本でいちばん日照時間が長く,降水量が少ない県である。そのうえ,南北にせまいため,讃岐山脈から流れ出た川もすぐに海に流れ出してしまう。
讃岐平野の農業は,長い間,平安時代に空海によってつくられた有名な満濃池をはじめとする,1万6000ものため池によってささえられてきたのである。しかし,ため池の水もたまらないほど,ひどい干ばつの年も少なくなかった。
讃岐平野をうるおす香川用水が完成したのは1975(昭和50)年のこと。香川用水は,四国第1の吉野川の水を,讃岐山脈をくりぬいたトンネルでみちびき,讃岐平野全域に水路をめぐらせて配水することによって,讃岐平野の水不足は,ほとんど解消された。
現在,農業用水は,約半分がため池でまかなわれており,香川用水の水の割合は約30%,のこりが川の水や地下水となっている。また,香川用水の水は,農業用水のほかに,水道用水や工業用水としても利用され,香川県の産業や人々の生活をささえている。