かずらばし【かずら橋】 シラクチカズラ(サルナシ)などのつる草(くさ)でつくられた吊(つ)り橋(ばし)。徳島県(とくしまけん)西部の祖谷渓(いやけい)にかかる「祖谷(いや)のかずら橋(ばし)」や「奥祖谷二重(おくいやにじゅう)かずら橋(ばし)」,福井県(ふくいけん)のかずら橋(ばし)など,わずかに残(のこ)る。祖谷渓(いやけい)のものは,弘法大師(こうぼうだいし)が村人(むらびと)のためにつくったという説(せつ)や平家(へいけ)の落人(おちうど)がつくったという説(せつ)など,諸説(しょせつ)ある。「祖谷(いや)のかずら橋(ばし)」は長(なが)さ45m,水面(すいめん)からの高(たか)さ14mの大きな橋(はし)で,国の重要有形民俗文化財(じゅうようゆうけいみんぞくぶんかざい)にも指定(してい)されている。「奥祖谷二重(おくいやにじゅう)かずら橋(ばし)」は2本のかずら橋(ばし)が並(なら)んでおり,男橋女橋(おばしめばし),夫婦橋(みょうとばし)などとよばれている。