(1697〜1769)江戸時代中期の国学者。遠江国(静岡県)浜松の賀茂神社の神官の家に生まれた。荷田春満に国学を学び,とくに『万葉集』のうたいぶりや,そのころの精神を研究した。のちに江戸に出て田安宗武(8代将軍徳川吉宗の3男)に仕え,国学を講義し和歌を指導した。著書に『万葉考』『冠辞考』などがある。また,本居宣長・加藤千蔭などのすぐれた弟子を育てた。
コーチ
真淵は
本居宣長とともに国学をさかんにした人で,とくに平安時代の
技巧的でよわよわしい和歌を
批判して,万葉風の和歌の中に
仏教や
儒教が入る前の日本人の心が生きているとしてとうとんだ。